浅草 待乳山聖天 | jinjinのブログ

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大江戸を中心に、あちこちの古寺社・史跡の探訪を記事にしています。

本龍院 待乳山聖天 
=江戸っ子に愛された愛情と繁栄の神様 浅草待乳山聖天(歓喜天)=
 
<お寺にモノレールが有ります>
 
 
待乳山聖天は少し小高い処にあり、ご老人や足腰の弱い方のために「さくらレール」という短いモノレールが備えられています。
東京で一番低い山だとか…標高10m。
本堂までこのモノレールで登って行くことができます。
エスカレーターではなく、モノレールですので、ちょっとした驚きですね。
 
 
🏠 台東区浅草 7-4-1
☎ 03-3874-2030
🚃 東京メトロ銀座線、都営浅草線、東武スカイツリー線 浅草駅徒歩15
 
 
ご由緒
寺伝によれば、遠い昔、推古天皇の御代、浅草の地が盛り上がって金の龍が舞い降り、後、十一面観世音菩薩が大聖歓喜天の姿となって現れ、干ばつに苦しむ人々を救ったという。これが霊山「待乳山聖天宮」開創のご由緒。
 
江戸時代には、粋な江戸っ子の男女から「まっちゃまの聖天様」と呼ばれ信仰を集めた。斎藤月岑の「江戸名所図会」でも『江戸第一の聖天宮の霊蹤(跡)』と紹介されています。
 
浅草寺の一山(支院)、宗派は聖観音宗です。 
推古天皇の御代、漁師の「檜前(ひのくま)浜成・竹成兄弟」が漁撈中1体の仏像を投網に発見。土師中知が「聖観世音菩薩」の尊像であると知って、自ら出家して祀った…というのが浅草寺の由来。
 
浅草寺の山号が何故「金龍山」というのか…というと、浅草の地に「金龍」が舞い降りたという伝承があるんですね。
 
 
シンボルは二股大根と巾着。家も富み、心も豊かに 夫婦仲良く末永く…これ聖天さまの功徳
 
 
大根は人間の迷いの心、瞋(いかり)の毒を表し、大根を供えることによって、聖天様がこの心の毒を清めてくれる。巾着は財宝、即ち繁栄。
身体を丈夫にし、良縁を成就し、慈しみ深く、夫婦仲良く末永く、一家の和合を保っていく。家も富み心豊かに…これが聖天様の功徳といいます。 
 
境内のあちこちに二股大根と巾着が印されていますね。
石段にも本堂にも本堂の屋根にも。灯籠や提灯、石碑などなど。シンボル探しも一興ですね
 
 
 
 
 
 
 
本堂前には「ご自由にお上がりください」の立て札あり。
神社ではありません。拍手はしません。
本堂に上がって、心の中で真言を唱えます。

 

 
そもそも聖天様とは…諸説ありますが…インドの神ガナバティか、またはシヴァ神の息子であるガネーシャといわれ、世の人々を怖れさせ、困らせていた邪神でしたが、十一面観世音菩薩に感化されて仏道に帰依、仏法の強力な守護神となった天部の神様です。
神様といっても仏神。待乳山聖天はお寺です、神社ではありませんので拍手はしません。本堂では心の中で静かに真言を唱えます。
 
真言は…
●歓喜天真言: おん きりく ぎゃくうん そわか
●十一面観世音真言: おん まか きゃらにか そわか
 
聖天様には独特の祈祷があって、「浴油祈祷」と呼ばれるもの。
聖天様を供養する際の神秘の修法で、1週間にわたり、祈祷僧が我々に代わって毎朝聖天様に油を注いで祈祷してくださる。
どんなに心清らかにしても煩悩の汚れは身について行く。それを毎朝洗い流すのだそうです。
 
境内で大根買えます
帰りに、聖天様おさがりの大根がもらえる時もあるようです。
 
 
待乳山聖天の境内
よく整備された風情ある庭園があり、庫裏の横にある庭園への入り口に架かる橋は、その名も「成就橋」。なるほどwです。
 
 
 
出世観音
 
境内から間近にスカイツリーも望むことができます。
 
 
境内の外、裏の公園には池波正太郎さんの石碑があります。ここ待乳山は池波さんの生誕の地でもあります。
 
 
■本山:浅草寺
伝法院の屋根の向こうに、五重塔とスカイツリーが並ぶさまも見事です。
 
 
 
伝法院の屋根の向こうに五重塔とスカイツリー(2014-4月)
●伝法院は普段は参観できません。4月の大絵馬展の時だけあわせてオープンされています。
 
 
サンクスでございます