妄想小説【Love in the Ice】 1 ~音色~
『別れよう。俺、来週日本に帰るからまたその時。』
突然メールが着たのはいつだっただろう?
彼とは結婚の約束をしていた。
お互いサーフィンが好きだったのがきっかけでお付き合いが始まった。
彼と知り合った時、彼にはすでに「海外で一年位サーフィンを頑張りたい」と言う夢があった。
私は少し海外の生活も経験していたので、海外へ行きたいという彼の夢を応援したし、むしろ経験してきてほしかったから、『結婚しよう』と言われた時もとりあえずは待っているから行って来てほしいと彼に言った。
予定を延ばし延ばしにしていた彼が、期限ギリギリまで延ばして『こんな日にホントにごめん』と駅で泣きながら私を抱きしめて旅立ったのは私の誕生日の朝だった。
それから一年近くが経ち、ある日そんなメールが着た。
あんなに愛していると言って涙を流した人。
あんなに幸せにすると言った人。
あんなに優しかった人。
それがたった一年の環境の違いで違う人になった様だった。
外国に暮らしてみると彼の中の秘めていた何かが姿を現したのだろう。妙に強い部分だけが大きくなっていった。
知らない国で、自分の言いたい言葉もままならない所で、自分を認めてもらう為には、知らないうちにそんな風に変わっていかなければやっていけないのかもしれない。
私にも多少そんな事があったから理解はできた。
ただ、彼はそうではないと思いたかった。
でも日本に帰ってきて会った彼は言った。
『今のお前じゃ...音色じゃ弱すぎて、俺には駄目なんだ。なにもかも足りないんだ。音色がいたら俺、先に行けないんだ.』と。
具体的にどこが弱いんだろう?どうしてそんなに突き刺さる様な言い方できるんだろう?1年前の彼はどこに消えたんだろう?
自分の夢と、私じゃ駄目な理由を語り続ける彼の声がどんどん耳に入らなくなっていった。水の中で誰かの声を聞いているみたいに彼の声は遠くなっていった。
もうなんだかわからない。
ただ信じて待っていただけなのに。わがままを言った覚えもない。
良くわからないけれど結局アタシが駄目な女なんだ...夢半ばの男にはアタシは邪魔なタイプなんだ...そう理解して、私は席を立って話途中の彼を残し一言だけ声にして外に出た。
『わかった。さよなら。』
===========================================
ナオです(*^ー^)ノ
【Love in the Ice】 始めました♪
きっとユチョンが溶かしてくれるでしょーーーーーっWWW
ま、とりあえず序章です。
音色=ねいろ=名前です♪
次回からユチョン登場!!多分!!いや、出すっ!!!