夜に小腹が空いたので、食う食わぬの悩みに板挟みになりながら、冷蔵庫に手をかけた。
特に何もない。
ヨーグルトくらいだ。
さして豊かでない内容の冷蔵庫を見た後、
人間の半分は項垂れるものである。
視線は下に降りる。
そうだ。
玉ねぎがあった。
これならヘルシーだし、
血液もサラサラになるというぞ。
何より今日はオクラくらいしか野菜を食べていない。
玉ねぎを食おう。
しかし、玉ねぎを炒めるだけではつまらない。
頭の中の引き出しをひっくり返して
美味しかった玉ねぎを思い出す。
何かないか。
ピンチの時のドラえもんのようだった。
以前、横浜のお肉屋さんで食べた玉ねぎの塩釜焼きが浮かんできた。
玉ねぎの形をした塩の塊を割ると、
中でホクホクになった玉ねぎが迎えてくれるというものだ。
あの方向でいこう。
が、そんな大量の塩は使いたくないし、勿体無い。
そもそもやり方がわからん。
ではどうするか。
口の中は蒸した玉ねぎを求めている。
そうだ。
レンチンだ。
味付けは塩胡椒でいいだろう。
まろやかさを出すためにオリーブオイルも一たらししよう。
それでいいか。
いやまだなんかあるだろう。
そうだ、コンソメだ!
なんかオシャレになるはずだ!
砕いてかけよう。
チーン
かつて味わった玉ねぎの塩釜焼きは
コンソメとオリーブオイル香る蒸し玉ねぎに姿を変えた。
あの味とは違うが、
ビーフシチューと肉じゃがよろしく、
とても美味しいものになった。
これは困った。
毎日食べたい。
