おー、これはいまいち売れなかったアイドル・ソロ・シンガーの3rdじゃないか。(★)前回紹介した1stと2ndはときどき見るけれど、これは見たことが無い。それもカナダ盤とは驚いた。レーベルは異なるものの英盤と番号同じ。カナダでリリースがあったということはアメリカでもリリースあったのかしら?とにかくジャケすら知らなかったレア・タイトル。
レーベル上の演者クレジットは‘DAVID GARRICK AND THE DANDY’。ライブ・アルバムの録音が計画されてから急遽集められたバンドのようだが、GARRICKがKINKSの「DANDY」をカバーしていたからだろう、強引にTHE DANDYなる名前を冠せられている。メンバーの名前も分からない。GARRICKも(以前の(★)この人と同じように)西ドイツ、オランダでの人気が母国英国よりも上回っていたので、録音もミュンヘンのBLOW-UP CLUBで行われた。プロデュースは歴戦のJOHN SCHROEDER。
数曲の自前の中ヒット曲をまとめてメドレー1曲としている以外、演奏曲はすべて他人のヒット曲のカバー。「SEE SEE RIDER」や「RIVER DEEP MOUNTAIN HIGH」などのソウルフルな曲ではその細い見た目と声に反してがんばってシャウトしていて、オペラが本業とは言えども本人は意外とその系統が好きなのではなかろうか。PYEは同時期にGENO WASHINGTONやFOUNDATIONSなどのロイクー系バンドのライブ盤で好評を得ていたからあわよくばその波に乗ろう、と考えたのかもしれないがどうもわざわざGARRICKで聴きたいとは思わないよなあ。
1968
CANADA
PHONODISC
NSPL 18223
購入価格 : \435