彼らは音楽的評価がされにくい。それはヒット曲のほとんどが外部ライターによるものであること、後の個々のメンバーに目立った活躍が無いこと、つい近年までベストでさえCDのリリースが無かったこと、そしてなんといってもアルバムのリリースが少なかったことがあろう。たとえば、彼らよりデビューが遅いビートルズはこの時点で7枚のアルバムをリリースしているが、本作はイギリスだとDC5の3作目に相当する。
相当すると書いたが、じつは彼らは本国イギリスでよりもアメリカでよく売れていて(商業的にはGOOD)、本作はアメリカでの10作目。ジャケも英米で同じに見えるけどガラスの割れ方が異なるし、収録曲もだいぶ異なる。STEREO盤なら無視するところだが、時代的にMONO盤は珍しいのでわざわざ購入。内容はまずまず楽しめるものであることは分かっている。
収録の10曲(スクナイネ!)は多くが自作曲で、それぞれは粒揃い。明るくて口ずさみたくなるものばかり。でもこの時期だと、やっぱりもっとサイケ、アートな空気が欲しい。彼らはその方面が不得意だった。でもMIKE SMITHのボーカルはさすがだね。結果的に彼のボーカルが際立つアルバムになっている。アメリカでは本作の後、1枚で活動を終えた。
67年
US
EPIC
LN 24312
購入価格 : \1300