函南27枚目 D'SWOONERS / ~ PLAYS R&B GOLDEN HITS | 健全なVINYL中毒者ここにあり

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‘デ・スーナーズ’と読む。いちおう邦題?は『リズム・アンド・ブルース天国』らしい。今回の函南レコードのなかで、唯一‘なんだこりゃ?’というブツだったが、曲目を見てとりあえず抜いてみた。

 

俺はまったく彼らのことを知らなかったのだが(日本の音楽の知識ヨワイネ~)、日本でも活動歴があるフィリピンの5人組みバンド。マニラってじつは20~30年代から60年代まで、アジアにおけるさまざまな文化の拠点だった。戦前から多くのジャズ・ミュージシャンが来日しているし、ロックの分野も例外ではなかったということか。意外に思えるが、ビートルズやゾンビーズなんかもわざわざフィリピン公演を行っている。米軍が多数駐留していたからというのも理由だろう。

 

本作は日本でのデビュー・アルバム。録音も日本。裏ジャケには加山雄三が招へいしたみたいなことが書かれているが、ほんまかいな??収録の12曲すべてがアメリカの有名ヒット曲のカバー。これが予想外だったが、かなりいい。演奏もボーカルも。「HOLD ON」、「SUNNY」、「MY GIRL」、「KNOCK ON WOOD」、「WOMAN WOMAN」なんて曲をロック編成で。日本のGS連中にも大きな影響を与えたであろうことが想像される。

 

68年

日本

PHILIPS

FS 8019

 

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さて、今回で‘函南の暑い夏’シリーズを終えることにする。紹介したのは27枚だったが、全部で130枚ほどを入手した。ほぼすべて60年代のアーティストで、ご覧になったように、オリジナル・プレスの米盤を多く含む。それなりの金額をお支払いさせてもらったのだが、どれも状態はいいし、はっきり言ってとても良い買い取りだった。アメリカやイギリスでも多くの一般家庭にレコードの買い付けに行ったことがあるけど、今回くらいクオリティのある買い取りって、なかなかないことだ。

 

なぜ函南にこれだけのコレクションが、誰にも気にかけられることも無く滞留していたのか?もうそれはわからない。