ナマズの唄から半世紀、今もまだナマズの旅を続けていますか? | 還暦からのMUSIC LIFE ~Peaceful Easy Feeling~

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親父から爺へ、そしてその先には・・・

 あれは1976年か77年こと、本気でメジャーデビューを目指していたバンドのリーダー的存在のジプシーことY君が練習スタジオに新曲を持って来ました。タイトルを聞いてビックリポン、曲名は"ナマズの旅"です。高校の同級生である私とY君がこのバンドのファウンダーで私より数段ギターが上手なことは尊敬していたし、Y君の作るアメリカンな楽曲も認めていましたが、やっぱり"ナマズの旅"には驚きを通り越して開いた口がふさがりませんでした。当時から売れ線の楽曲を作りたい私と、音楽を楽しみ結果売れれば良いぐらいのY君との意識に違いはありましたが、私の我儘も許容してくれるY君はバンドにはなくてはならない存在でした。それでも正直"ナマズの旅"はないよなぁと思ったのが率直な感想でした。それから数日後、Y君の大好物のバンドであるThe Grateful DeadのリーダーであるJerry Garciaの76年のソロアルバムReflectionsにCatfish Johnという楽曲が収録されていることを知り目から鱗でした。そしてY君がリードヴォーカルで"ナマズの旅"はレパートリーに加わりました。そうです当時はY君に影響を与えたナマズのジョンはJerry Garciaのオリジナルだと信じて疑わなかったのです。そしてメジャーデビューの夢は叶わずY君と私は袂を別つこととなるのですが、ある日Catfish Johnの作者がアメリカテキサスのソングライター&ギターリストBob McDillの作品でNitty Grittyをはじめ多くのアーティストに愛された楽曲であることを知るのでした。そこで今日は今日は1972年にリリースされたBob McDillのアルバムShort Storiesから楽曲を紹介します。まずはアルバム冒頭のSong For Nan (What A Feeling)から聴いてください。

 お次はGoodbye Jim Crowです。恐らくアメリカ南部の州に存在した黒人差別の州法ジム・クロウ法のことを歌った楽曲だと思います。

 前回は音質について書いちゃいましたが、やっぱり自分の青春時代に聴きまくり、目指した70sの楽曲は安心して聴くことができますね。お次はやはり70s前半に名盤Contemplation (View)をリリースしたKen Lauberの楽曲Weather Reportです。

 お待たせしました。最後は本家本元のCatfish Johnです。この曲からは半世紀そして"ナマズの旅"からも45年以上が経ったなんて思えない昨日のことのようです。恐らくY君もBob McDillではなくJerry Garciaの楽曲と信じて制作したと思うのですが、今でも"ナマズの旅"を続けているようですから、今度会った時にそこのところ聞いてみたいと思います。

always