イラショナルビリーフというものをご存知だろうか。
知らないと間違いなく自分を不幸にしてしまう。
イラショナルビリーフとは、☝️のようなものだ。
◯非現実的
現実の状況や証拠に基づかない信念である。
例えば、
天秤座の人はいい加減だから、あの人の仕事はいい加減なんだ
などと、占いを信じて人の性格などとリンクさせてしまうケースだ。
◯絶対的
「〜でなければならない」「〜すべきだ」というように、極端で絶対的な考え方。
例えば、
私は完璧でなければならない
他人は私の期待通りに振る舞わなければならない
などと、自分や他人を縛ってしまい身動きが取りづらくなってしまうケースだ。
◯自己批判的
自分を過度に批判したり、低く評価する信念である。
◯他者批判的
他者に対して過度に厳しい期待や要求を持つ信念である。
◯悲観的
最悪のシナリオを予想し、否定的な結果を強く信じる傾向だ。
まだやってもいないことに対して否定的な結果を予測し、いつまでも行動しないケースだ。
イラショナルビリーフは、感情や行動に大きな影響を及ぼし、例えば次のような悪影響を及ぼしてしまう。
1.ストレスや不安の増加
現実と非合理的な信念のギャップがストレスや不安を引き起こし、それを自分の中で増長させてしまう。
2.自己評価の低下
過度な自己批判や完璧主義が自己評価を低下させ、自信をなくして自己肯定感や自己効力感を低下させてしまう。
場合によっては、うつ病に陥ることもある。
3.人間関係の問題
他者への非現実的な期待や要求が、人間関係の摩擦を引き起こし、職場の雰囲気を悪くしたり、生産性を低下させることにつながる。
4.行動の制限
恐怖や不安から、新しい挑戦やリスクを避けるようになり、行動が少なくなることから成果も少なくなってしまう。
結果として、自分で自分を不幸に陥れてしまうのだ。
こんなイラショナルビリーフを克服するには、以下の方法が有効だ。
(1).認知再構成
非合理的な信念を認識し、それを現実的で合理的な信念に置き換える。
コーチからの問いかけやフィードバックにより、気づきを促すことができるだろう。
(2).証拠の検討
非合理的な信念に対する証拠を検討し、それが本当に正しいかを考えてみる。
やはり、これもコーチからの問いかけや、誰かに話している内容を自分で聞いて気づくこと(オートクライン)が可能だ。
(3).セルフトークの改善
自分に対する否定的なセルフトークを、肯定的で現実的なものに変える。
自分が使っているセルフトークに気づけるかがポイントになるが、客観的なフィードバックが機能することが多い。
(4).行動実験
非合理的な信念に基づく行動を実際に試してみて、その結果を確認することで、信念の妥当性を検証する。
やはり、一人で検証するよりもコーチと対話しながら行う方が効率的だろう。
(5)専門家の支援
認知療法やREBTの専門家のサポートを受けることで、非合理的な信念を効果的に変える方法を学ぶ。
アセスメントを活用して現状を把握し、客観的に自分を分析することが有効だ。
まとめると、イラショナルビリーフは、現実的でない、論理的根拠に欠ける信念や思い込みを指し、これらの信念は、ストレス、不安、人間関係の問題など、様々なネガティブな影響を引き起こす可能性がある。
認知再構成や証拠の検討などを行いやすくするためコーチを利用し、非合理的な信念を現実的で合理的なものに変えることや、心を健康にすることをお勧めしたい。