【悪むも好むも必ず察す】(衛霊公第十五) | つねにコーチであるために

つねにコーチであるために

いつも話を聴く姿勢であり続け
いつも相手を認めることを忘れず
人として生ききることを目指している。
つねにコーチであるために、一期一会一日一日を大切に歩んでいます。

(衛霊公第十五)

子曰わく、衆(しゅう)之(こ)を悪(にく)むも必ず察(さっ)し、衆(しゅう)之(これ)を好むも必ず察(さっ)す。

 

【訳】

先師が言われた。

「多くの者が憎んでも、必ず自分でよく観察して確かめる。多くの者が好んでも、自分でよく観察して確かめることが大事だ」

 

*「一犬虚に吠ゆれば万犬実を伝う」という古語のように、大衆は群衆心理で単純に動くことが多い。現代のマスコミは、世論の報道よりも世論を作る方に力を注いでいるようにさえ感じさせられるものがある。 孫がアメリカで長く教育を受けて帰って、間もなく老耄の私にパソコンを教えてくれた。そのはじめに「お祖父ちゃん、パソコンは全部信用してはいけませんよ」と釘をさされた。そして 習熟するに従ってその意味がよくわかるようになった。インドを無血にして独立に導いたガンジーの有名な言葉に「われは自由を愛す。されど我に魅せられたる者を忌む」というのがある。彼に対する信望は絶大で、彼の一言で無数の大衆は直ちに動いたが、うっかりすると大衆は彼の意に反して暴走することが度々あった。そこで彼は 直ちに前言を取り消して白紙に返したのである。

 

<論語が醸すコーチング>

【悪むも好むも必ず察す】多くの人が悪い評価を下しても、必ず自分で見て聴いて感じて確かめることが必要なので、コーチはクライアントが人から伝わった評価を自分の評価と思い込んでいたら、自分で見て聴いて感じたことを問いかけ、自分の感覚をベースに行動できるようサポートしている。