【民、信無くば立たず】(顔淵第十二) | つねにコーチであるために

つねにコーチであるために

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(顔淵第十二)

古(いにしえ)自(よ)り皆(みな)死(し)有(あ)り、民(たみ)、信(しん)無(な)くば立(た)たず。

 

 【訳】

「昔から食の有無にかかわらず、人は皆死ぬものだ。しかし人に信がなくなると、社会は成り立たない」

 

 *子貢が政治の要道について尋ねた。孔子は「食(経済)を豊かにし、兵(国防)を充実し、民に信(道義) を持たせることだ」と答えられた。子貢は「どうしてもやむなく捨てなければならない時には、この三つの中でどれを先に捨てればよいでしょうか」と尋ねた。孔子は「兵を捨てよう」と答えられた。子貢が更に「どうしてもやむなく捨てねばならない時には、食と信の信無くんば立たず二つの中どれを先にすればよいでしょうか」と尋ねた。孔子は「食を捨てよう。昔から食の有無にかかわらず人は皆死ぬものだ。然し人に信がなくなると、社会は成り立たなくなる」と答えられたのである。ある総理大臣が就任の朝、書斎で「無信不立」を大書しているのを新聞で見て、彼もまた論語を読んでおられるのかと頼もしく感じていた。後日安岡先生にこの事を話したところ、先生は「知る者は言わず」と老子の一語を漏らされたことがあった。

 

<論語が醸すコーチング>

【民、信無くば立たず】人に信が無ければ社会は成り立たたず、コーチとクライアントの間に信頼関係がなければ、コーチングは成り立たない。