(為政第二)
子曰わく、詩(し)三百(さんびゃく)、一言(いちげん)以(もっ)て之(これ)を蔽(おお)う。曰わく、思(おもい)邪(よこしま)無(な)し。
【訳】
先師が言われた。
「詩経にはおよそ三百篇の詩があるが、その全体を貫く精神は”思い邪なし”ということである」
*詩経は、だいたい周代の詩を孔子が編集したものと伝えられる。当時は三百十一篇あったと言われるが、現在に伝わっているのは三百五篇である。
<論語が醸すコーチング>
【詩三百、一言以て之を蔽う】後世まで高く評価される詩に共通しているのは「思い邪なし(邪念が無い)」ということであり、コーチがクライアントと対話する際に邪(よこしま)な気持ちを持たないことと共通している。