今日の天気は、曇りのち晴れ。早朝は小雨がパラついていました。
今朝、訃報が入りました。
アップルコンピュータの全CEO、スティーブ・ジョブスがすい臓がんのため
亡くなったとのことでした。享年56歳。
ご冥福をお祈りいたします。
ここのところ、証券取引の世界では、ジョブスの健康問題でアップルの
株価が上下する状況でした。
昨日のiPhone4Sの発表後、アップルの株価は落下したそうです。
そして、今日の訃報。株価はどう動くでしょうね。
といっても、私はアップルコンピュータの株主ではないので、株価には
興味は無く、ジョブス亡き後のIT世界に興味があります。
スティーブ・ジョブスは、現在のIT世界の入り口を大きくして、
さらに世界を拡張した功労者です。
1980年代、グラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を使った
操作性の高い(誰でも使える)パソコンを世に送り出しました。
最近は、iPodやiPhoneで、携帯音楽プレーヤーの世界、携帯電話・
ノートブックパソコンの世界を改革してしまいました。
こう書くと、華々しい功績ばかりですが、実は、失敗作も数多く、
古くからジョブスを知る人たちは、きっとこう言うでしょう。
「失敗が彼を大きくした」と。
APPLEⅡ、Macintosh、NeXTコンピュータなどまでは良かったのですが、
その後、不作の時代が続きます。
知る人ぞ知る世界なのですが、アップルは、その昔、「ニュートン」
というPDAを開発しました。
1992年ごろのことです。
その時代は、電子手帳なるものが世の中に出回り始めた時代で、
日本ではシャープの「Zaurus」という電子手帳が大きなシェアを
取っていましたね。
私の見立てでは、このZaurusは、ニュートンのパクリです(^_^;)
手書き認識や、不要テキストをゴミ箱に捨てるなど、アップルらしい
遊び心満載の携帯コンピュータでした。
でも、この「ニュートン」は、全く売れませんでした。
理由として考えられるのは、高価だったのと大きさが大きかったのが
ウケなかったのだと思います。
大きさは、今のノートパソコンぐらいで、「ポケットに入る」と
言ってましたから(^_^;)
他にも、アップルの失敗作は数多く、マイクロソフトに資金援助を
頼むぐらいまで落ち込みましたよね。
今は信じられませんが、アップルコンピュータは、失敗から学んで
飛躍した良い例なのです。
ジョブス自体も、一時、アップルコンピュータから追い出され、
NeXTコンピュータを設立した経歴を持っています。
ジョブスを追い出した後のアップルは、オープン化路線を辿ろうと
しますが、やはり失敗するのです。
そして、メロメロになったアップルに、ジョブスは暫定CEOとして
招聘されます。
ここから、ジョブス神話が始まります。
ジョブスを得たアップルは、オープン化路線を止め、ひたすら
殻にこもり、設立当初の独自路線を貫き始めます。
世間で「アップルはもう死んだ!」と言われ始めたころ、「iMac」という
カラフルなMacintoshを発売し、売り上げがV字回復し始めます。
そこから矢継ぎ早に、iBookやMacCUBEなどを世に送り出し、無機質な
パソコンに飽き始めていたパソコンユーザを虜にして行きます。
そして、iPod。ソニーを傾けるほどのインパクトを全世界に与えて、
純資産総額でマイクロソフトを上回るほどの会社にまで跳躍しました。
と、なんでそんなに詳しいのか?って(^_^;)?
何を隠そう、私は「Mac fan」だからです。
もうWindowsを使い始めて10年になりますが、その前は、列記とした
Macユーザでした。
その時代にMacを使っているのは、医者かミュージシャンぐらいだったかも
しれないぐらいMacユーザは少なかったのです。
それが、電車の中で半分ぐらいの人がiPhoneで遊んでいるような
世の中になってしまいました。
亡くなってわかるジョブスの偉大さ。
それよりも、
自分が心の底からアップルコンピュータが好きだった!
という想い入れに気づきました!(^^)!
そーいえば、奥さんに内緒でiMacを購入して怒られたこともあったなぁ(^^ゞ
私がいまだにIT業界で仕事をしていられるのも、ひょっとしたら
スティーブのおかげかも知れません。
便利な世の中、楽しい世の中を創り出してくれたスティーブ、本当に
惜しい人を亡くしました。
【今日の5つの感謝】
・Macintoshをこの世の中に送り出してくれて感謝
・無機質なITの世界を人間の実社会に近付けてくれて感謝
・iPod,iPhone,iPadを世の中に送り出してくれて感謝
・テクノロジーの未来に夢を見続けさせてくれて感謝
・ITの世界に革命を起こしてくれて本当に本当に感謝
産業革命と同じぐらいのIT革命の引き金を引いたスティーブ、心から
ご冥福をお祈りしています。
iPad2を抱えて天国に向かったのでしょうね。