小生の誕生日に当る11月12日(土)のNIKKEIプラス1の何でもランキングは、活気あふれる
惣菜自慢の商店街が以下のようにノミネートされていた。
1位 京都錦市場 2位 築地場外市場 3位 天神橋筋商店街 4位 砂町銀座商店街
5位 谷中銀座商店街 6位 国際通り・平和通り商店街 7位 鶴橋商店街
8位 明石・魚の棚商店街 9位 近江町市場 10位 武蔵小山商店街パルム
1位の京都錦市場は、大丸から高島屋を巡るときには錦小路伝いで足早に向かう事にしている。
行く度にエキサイティングになっているように思う。
記事にも「江戸時代から、400年以上続く京の台所。約400mの細長い商店街に豆腐や海産物の
専門店がずらりと並ぶ。旬の焼き物や京野菜を使った煮物、漬物など京都ならではの総菜が充実
観光客と地元客でにぎわう」とある。
日曜日の夕方ということか、細い小道は人、人が交差する。
栗のプレゼンもダイナミック。焼き栗の破裂音に心躍り、食欲を刺激する。
漬物名の記された提灯も遠くから人目を引き。漬物樽での陳列もビジュアル感がとてもグ―だ。
帰りも、地下鉄四条駅からの京都駅にでたので、ユータンして歩いてみた。
ほとんどの店がシャッターを下ろしていたが、一部観光客目当てに開けている店もあり、食事を
している外国人カップルも散見され、日中の活気の余韻が残っていた。
デパ地下では、6~7年前に博多大丸を覗いたときにゾーン構成、ライティング、什器の高さ、
商品陳列の仕方に卓越したものを感じ、デパ地下の進化と大丸の力量を再認識したものだった。
博多大丸の食料品フロアの原型は京都の食料品フロアであることを後に知り、京都の大丸に
訪れた折に、食料品フロアを巡り納得もしたが、今やその面影も希薄になりつつあり、若干色褪せ
て見えたのが正直な感想だ。
訪れた曜日が日曜であり、4時~5時という時間帯だったため、大丸も高島屋の食料品フロアも
活気を帯び、不況感は全く感じられず、こんなに多くの人が入店して売上が低迷する百貨店の
現在を慮ってみざるをえなかった。
百貨店の低迷、崩落、溶解が指摘されて久しいが、単に消費構造の変化、消費の多様性、業態間
競合の熾烈化という以外にも、「活気ある商店街」が内在する各種の要素が剥落し、大企業病、
サラリーマン化による商人魂を喪失しているところにも原因があるように思える。
百貨店人は、西郷真理子さんンのまちづくり手法や「活気あふれる商店街」について、今一度学ぶ
必要があるのではないだろうか。
単に、イベントカレンダーの中の生活歳時に表面的に合わせることに終始することなく、また、富裕層
という幻影に惑わされず、消費者・生活者の生活感情をもっともっと手繰り寄せ、現在と未来の生活
文化を描き切ることが肝要だと思う。
百貨店人は、モノを見る楽しみ、買う楽しみ、人との交流の楽しみは、余りに百貨店以外に多すぎる
ほどある現実に、しっかりと目を向けることだ。