昔物語(10) 旅の行方 | 前世の記憶を辿る Past life memories

前世の記憶を辿る Past life memories

元ブログ『前世の記憶』の続き。
前世の記憶では前世以外のカテゴリーも様々書きましたが、本ブログは、
前世関係に特化させたいと思っています。

漆黒の闇の中、船はゆっくりと進んでいた。

 

櫂がたてる水音だけを聞きながら、船底で息を潜める慧子--

 

しばらくすると、何かの物音に気付く--彼女にはそれが、なにか禍々しいもののように感じられ、全身を強張らせた。

 

船頭に、ぼろ布の下から出るよう促されても、緊張と恐怖で体が動かない。

 

業を煮やして布を引き上げ、少女をなだめる船頭--腕ずくで引き出すようなことはせず、辛抱強く説得する彼に折れ、恐る恐る顔を出し、物音の方向に目を向けてみる・・

 

そこには、深い夜空を背に、自分たちを飲み込んでしまうのではないかと思える、

大きな、黒い塊

が聳え立っていた--

 

 

慧子は声を失い、ここまで来たことを悔いた。

 

 

いったいこの

 

巨大な船

 

は、自分を何処へ連れていくつもりなのか・・・!

 

 

 


スピリチュアルランキング

にほんブログ村 哲学・思想ブログ スピリチュアルメッセージへ
にほんブログ村

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 前世・来世へ
にほんブログ村