昔物語(6) 経文と僧  | 前世の記憶を辿る Past life memories

前世の記憶を辿る Past life memories

元ブログ『前世の記憶』の続き。
前世の記憶では前世以外のカテゴリーも様々書きましたが、本ブログは、
前世関係に特化させたいと思っています。

若き青年僧は、ほぼ毎日のように、 慧子の住まいを訪ねてくる。

 

家庭教師の役割として、彼女に文字を教え、同時に--経文を書き写させる

写経

をさせていた。

 

 

ただ写すだけでなく、お経の説明もしてくれる彼に、 慧子は好意を抱くようになり、ほのかな憧れの気持ちを抱くようになった。

 

そしてその憧れは、単純に思春期だからというものではなく、毎日彼が与える 宿題 を熱心にこなす彼女の頑張りを認め、誉めてくれる--たとえ間違いがあってもそれを諫めることはせず、できたことのみを誉めてくれるところに、嬉しさを感じたからだった。

 

 

 

--実の親とはどのようなものか知らない彼女にとって、彼は親のような存在であり、兄であり、そして恋人でもあったのかもしれない・・・

 

彼女が毎日、生き生きと楽しく暮らす理由とは、そんなことからだった--

 

 

が、そんな平穏の日々を、突如打ち砕く出来事が起こる。

--Kさんが夢で見た物語のように、慧子ひとりの意志ではどうにもならないものとなっていく・・・

 

 

 


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