現代に置き換えてみれば、思春期の女子中学生ぐらいの年頃である慧子 が、両親と離れ、身の回りの世話をする女官や雑用係にのみ囲まれ、めったに外出することもない日々の暮らしは、気晴らしや楽しみに欠ける退屈で寂しいものだったと考えられるかもしれない--
実際、幼い弟は元気を持て余してはやんちゃを言い、雑用係を度々困らせている。
しかし、彼女にとっての日常は、苦痛でもなく鬱屈した気持ちを抱えるものでもなかった。
--何故かといえば、彼女が幸福な気持ちになれる、ある秘密があったからだ・・
彼女を視た時、最初に視えてきたビジョンが
で書いた、楽しげに机に向かう姿--
文字を丁寧に綴りながら、ウキウキしている気持ちが伝わってくる。
--が、何がそんなに楽しいのだろう・・・?
理由はその時点では判らなかった。
しかし、しばらくして唐突に視えてきた
お坊さん
それもとても若い、20歳前ぐらいのイケメン?
--慧子の『お兄さん』と言ってよいような年頃の青年の姿--
によって、謎は解けた。
彼は、少女の
家庭教師
のような役割を担っているようだ。
そして彼女は、彼に教わる日を心待ちにしていたのだった・・・

