日本人プロテニスプレーヤーに『快挙』という称讃の言葉
を贈る時は、グランドスラム もしくは マスターズ
で優勝した時だけにしてほしい--と個人的には思う。
錦織圭選手と大坂なおみ選手が
準決勝に進んだ時ではない、と。
数日前、マスコミは、それだけで 快挙、快挙と連呼していた。
じゃあ、羽生選手がオリンピックで2連覇した時は、
何と言ったらよかったのだ?
『勝ちきる』ことの難しさ。
それは、錦織選手がここ何年も教えて?くれている。
対ジョコ14連敗
が物語るように、今回以前は、決勝どころか準決勝にすらコマを
進めることができていなかったのだ。
決勝に進むことも快挙ではない。
セリーナ・ウィリアムズ選手は準優勝だ。
準決勝進出が快挙なら、準優勝のセリーナは快挙以上ということに
なるのか?どんな言葉で称讃?するべきなのか?
そんな馬鹿げた話になる。
--TV等マスメディアの日本人選手ヨイショが、度が過ぎ
ていると思う時が度々あり、ドクづいてしまいました・・
大坂なおみ選手のグランドスラム
初優勝 は、文句なく 快挙 です!!!
プロテニスプレーヤーにとって、4大大会という大きな舞台で優勝することは、
頂点に上り詰めたという事。
世界中にいるプレーヤー達は、実力が無ければその舞台に立つことすら
できない。
さらにその中でも、頂点に立てるのは、ほんの数名--
しかも、その数名が何年も頂点を牛耳っている。
しかしそれは、今問題になっている、体操や、ボクシング界の頂点?に
居座り、権力にモノを言わせて牛耳っているのではない、純粋に
『スポーツの実力』 に依るものだ--
錦織選手の14連敗に代表されるように、どんなに頑張っても、報われない
程の実力の差がある、本当にとんでもない実力の持ち主達。
セリーナのグランドスラムキャリアは、1999年の全米優勝に始まり、
2017年の全豪まで、計23勝、女子プロテニス界の女王として君臨
している。
そんな壁のようなトップ選手にストレート勝ちしたなおみ--
しかし実情は、波乱に富んだ展開となった。
100%近いアウェー状態の中、セリーナの審判への涙の申し立てに
ペナルティが宣告され、観客のほとんどが彼女に味方したといっても
過言ではない状況で、1ゲームもらったなおみに、彼らの不満が
向けられた。それに対して、気丈に平静を装うなおみ・・
精神がタフでなければ、ぼろぼろになってしまうような局面--
否、なおみでなければ、耐えられなかった気がする。
この件で、長く時間を獲られた後の最終ゲーム、なおみは気丈にも
動じることなく攻め切り、優勝を勝ち取ったのだ・・!
けれど、試合終了直後、まだコートに居る状況で流した涙を見て、
普段の数倍辛かった気持ちが伝わってきた。
さらに、優勝セレモニーでの大きなブーイング・・!
その時は一瞬、やっぱり、トランプを選ぶような国だ--!
と、思わず独り言--なおみに非があるわけでもないのに、平気で
憎しみをぶつけてくる観客に、あまりにもひどい、と腹が立った。
堪りかねて涙をこぼすなおみに、セリーナが必死にリラックスさせようと
話しかけ、その後のインタビューでも、なおみに失礼な態度、ブーイングは
止めてくれと涙で訴えたことに、少しほっとはしたが、まるで敗者のように
元気の無かったなおみが、本当に可哀想で--涙が止まらなかった。
いつもの愛らしいなおみ節を期待していたファンにとっては、残念な優勝
セレモニーだったと思う。
でも、これを今後の糧にして、より一層強く、次世代の女王として羽ばたいて
くれることを願い、エールを贈りたい!

