ソチでの浅田真央選手のフリーを思い起こさせる演技だった。
浅田選手は、ショートで16位に沈んだ後--形勢は
『終わった』
だったはず--
が、フリーは・・心を鷲掴みにする、歴史に残るパフォーマンス
となった。
そのパフォーマンスを想起させる演技を、羽生選手がやってくれた!!
途中から泣きそうになって・・・
羽生ファンは、ソチの金メダル以来爆発的に増えたが、私自身は
ソチ以前からファンを返上してシラケ気味だった。
ソチのフリー自体もボロボロで、もう金メダル無理、と思っていたら、
他の有力選手がそのレベルを超えてボロボロだったため、棚ぼた
式にゲットした金メダル といった印象しかない・・・
その後も、
ジャンプは高さ、出来栄え共に世界一、
一級品なのに、曲の解釈、振付等心を打つ情感のようなものが
欠けている--
ロミジュリには絶対戻らないだろうその理由が、ジャンプが一級品
になったが故に、両立させるのが難しいのだろう、と解釈していた。
が、いくら世界一に上り詰めても、機械仕掛けの人形に波長を
合わせ、感動することはできなかった。
が、ヘルシンキ
ショートで5位に沈んだ。
絶対王者と公言する彼に相応しくない順位に、その
時点で世界は 彼の今大会は終わった と見たかも
しれない。
忠実な羽生ファンは、しかし、彼の復活を予言していたのだろうか?
フリーの結果は、フィギュアスケートファンが目撃した通り。
パーフェクトなパフォーマンス、とんでもない浮力の跳躍・・
相変わらず機械仕掛けの、思い入れの薄そうな表現--
--多分、ソチの浅田選手と同じように、これ以上失うものは何も
ない、と腹を据えた時、人は無心になり、集中できるのだろう--
そして、無心になることで、心が透明になるのだとすれば、そこに、
観る者は感動させられるのかもしれない。
ファンを返上する前、羽生選手が転んでも転んでも起き上がり
演技する姿に--当時は、今のような体力も技術も無く、気合
だけだったが、4回転が飛べなくても、世界一でなくても、そんな
ことは2の次、心から応援したくなる選手だった。
ヘルシンキのフリーは、世界を席巻した浅田選手の演技に
匹敵する、そして私が忘れかけていた彼のソウルが蘇る
魂のフリーだったと信じて止まない・・
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