ローラの物語の前に視えたビジョン--
物語が視えていた時、これは、彼女が成長した姿だろうと想像していた。
--しかし、最終的に病床に伏すローラは、十五歳の彼女のままの姿で視えていた。
なので、そのまま命を絶たれたとすれば、成長した姿は視えないはず。
実際のところ彼女がこの後、病で亡くなったという確実な情報は得てはいないが、やはり
早世したのではないかと考えている。
主な理由は、何度トライしても、その後のローラの人生が視えてこなかったことだが、もう
ひとつには 青年の存在 がある。
彼に関する次のような情報が、その結論を導くことになった。
この青年は病気の療養のため、別荘にいた。
--彼自身は、奇跡的に治癒したが、もともとは 感染性 のものだった。
ローラが好意を抱いたこの青年の病が、不運にも彼女にうつってしまう・・・
成長したローラと思われるビジョンについては謎が残るが、最終的に感じたことは、熱に
浮かされたローラが見た幻覚--もし生きて、恋をするなら白馬の王子様が迎えに来て、
そして結ばれるーーという年頃の少女らしい願いを 絵 として見たのではないか、という
ことだった。
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若くて愛らしい少女が、花のような瞬間に命を奪われる・・
悲しい結末だが、心癒されるビジョンは、二人の両親が揃って彼女の病床に居たこと--
しかも、心優しい父は無論のことだが、父よりも、あの冷酷にも思えた母が、我を失い、取り
乱していたこと--
--彼女は冷淡だったわけではなく、子どもとのコミュニケーションの取り方が判らなかった
だけだったのかもしれない・・・
