最初に、視えてきたものは、岡田の前世であろう人物が、高い 崖の上 に立つ姿だった。
眼下には、見渡す限りの平原ーー
細身で、すらりと背の高いその青年は、見えた瞬間
ネイティブ・アメリカン だと判った・・
ーーアメリカインディアンの前世を持つ人々の物語については、すでに2度見ているので、
迷いもなく特定できた・・・彼らの 美しい(様々な意味において)姿 には、感銘を
受ける・・
また・・?といった思いを凌駕したのは、この青年の美しさだったーー
これは、『外見の』 美しさでーー現代の岡田准一も、非常に美しいと思うが、前世の彼も
相当な美男子 だった。
全体像としては、映画『アバター』 を思い出したくらい、正しくイメージはその登場人物
を彷彿とさせるものだ・・
髪はとても長く、男性なのに、腰の辺りまで伸ばしている。
鉢巻きのようなものを頭に巻き、長い髪が風になびいていた。
手には背丈ほどもある長い槍、片足首にだけ飾りを着け、背筋をぴんと伸ばして、高い崖
の上から、下界を見下ろしている。
ーー見た目、19、20才ぐらいかと思ったが、訊ねてみると
(判らないことがあって、具体的な数字なり、地名なりの情報を得たいと思った時は、問い
かけをする。ほぼ100%答えが返ってくる)
26才 ぐらい?ということだった。
若い!見た目より相当・・
童顔とかということではなく、体つきが健康そのものでーー今で言う、運動能力、身体能力
が非常に高い、つまり、運動選手のような鍛え抜かれたーー多分、体脂肪率ゼロ?みたい
な・・・その体つきが、実際の年齢より、はるかに若く見せた理由だったのだろうーー
優れた身体能力を持つ前世の青年ーーその能力は、彼の日々の暮らしにより培われてきた
ものだった。
ーーそしてそれには、大きな理由があった・・

