ケヴィン有利！？世界フィギュア2013予想② By: Jackie Wong～訳

2013 World Championships preview (men)

: Base value comparison

World Figure Skating Championships

March 5, 2013

By: Jackie Wong

さて、予想はここからが面白くなる。

男子シングル部門に、技術面の非常にハイレベルなプログラムが、どっさり登場するであろうとい

うことは、すでに我々が承知していることだ。

トップ５に入るような選手達が、少なくとも２本の４回転ジャンプをフリーに組み入れ、さらに確実に

決めてくる可能性の高いことが、大会が近づくにつれ益々明白な事実となってきた。

下は、世界フィギュア予想① で挙げた４人の優勝候補＋彼等以外の２人のスケーター

ーーーこの２人に関しては、北米のフィギュアファンが最も興味を示すところーー

の、ジャンプだけに限定した基礎点を比較したものだ。

ショートプログラム

基礎点だけなら、トップ４は４回転を１本しか予定していないため、互角。

頭一つ抜けることができるのは、ショートに２本の４回転を組み込んでいる　

ケヴィン・レイノルズ　ただひとり。

もちろん、それはリスクを背負うことになるし、彼の４回転が、きちんと判定された記録に乏しいと

いう事情はある。

*印は１・１倍

Kevin Reynolds (34.43): 4sal3toe (14.60), 3axel (8.50), 4toe* (11.33)

Yuzuru Hanyu (30.76): 4toe (10.30), 3axel* (9.35), 3lutz3toe* (11.11)

Javier Fernandez (30.11): 4sal (10.50), 3axel (8.50), 3lutz3toe* (11.11)

Max Aaron (29.95): 4sal3toe (14.60), 3lutz (6.00), 3axel* (9.35)

Patrick Chan (29.91): 4toe (10.30), 3axel (8.50), 3lutz3toe* (11.11)

Daisuke Takahashi (29.75): 4toe (10.30), 3lutz3toe (10.10), 3axel* (9.35)

レイノルズ以外に、自信を持ってショートで４回転を２本跳ぶことができるであろう選手は、

ハビエル・フェルナンデス　だけ。

けれどまだ彼は、それを競技会で一度も挑戦したことがない。

ーーまあ今シーズンはないかもしれないーーが、オリンピックシーズンに入ったら、それがあり

得るだろうし、そうなったとしても、別に驚くべきことではないーー

フリースケート

注意してもらいたいのは、下に挙げるのは、予定されていたプログラムの技であって、彼らが今シ

ーズンを通して披露したプログラムのいくつかから抽出したものである。

４回転ジャンプをフリーで３本跳ぶ２人は、当然のことながら基礎点は高いので上位に来る。

レイノルズがわずかにフェルナンデスを上回るので、やはり有利と言えよう。

*印は１・１倍

Kevin Reynolds (75.53): 4sal (10.50), 4toe (10.30), 3axel3toe (12.60),

4toe3toe* (15.84), 2axel* (3.63), 3flip3loop* (11.44), 3lutz* (6.60), 3sal* (4.62)

Javier Fernandez (74.21): 4toe (10.30), 4sal3toe (14.60), 3axel (8.50),

4sal* (11.55), 3lutz2toe* (8.03), 3loop* (5.61), 3flip1/2loop3sal* (11.00),

3sal* (4.62)

Yuzuru Hanyu (72.41): 4toe (10.30), 4sal (10.50), 3flip (5.30),

3axel3toe* (13.86), 3axel2toe* (10.78), 3loop* (5.61), 3lutz2toe2toe* (9.46),

3lutz* (6.60)

Max Aaron (72.07): 4sal3toe (14.60), 4sal (10.50), 3axel2toe* (10.78),

3lutz* (6.60), 3axel* (9.35), 2axel1/2loop3sal* (8.80), 3flip* (5.83),

3loop* (5.61)

Daisuke Takahashi (70.25): 4toe (10.30), 4toe3toe (14.60), 3axel (8.50),

3axel2toe* (10.78), 3loop* (5.61), 3sal* (4.62), 3lutz2toe2loop* (10.01),

3flip* (5.83)

Patrick Chan (68.32): 4toe3toe (14.40), 4toe (10.30), 3lutz (6.00),

3axel* (9.35), 3loop* (5.61), 3lutz2toe* (8.03), 3flip1/2loop3sal* (11.00),

2axel* (3.63)

面白いのは、４回転を２本を飛ぶ３人に関してだ。

高橋、アーロン、羽生の３人が全員、３アクセルを２本づつ跳んでいるのだが、そのスコアは

チャンを数ポイント上回っている。

トータルスコア

Kevin Reynolds - 109.96 (5 quads, 2 triple axels)

Javier Fernandez - 104.32 (4 quads, 2 triple axels)

Yuzuru Hanyu - 103.17 (3 quads, 3 triple axels)

Max Aaron - 102.02 (3 quads, 3 triple axels)

Daisuke Takahashi - 100.00 (3 quads, 3 triple axels)

Patrick Chan - 98.23 (3 quads, 2 triple axels)

以上を見て言えることはやはり、プログラムをクリーンに滑りきることと、ジャンプを確実に回りきる

ことが重要になってくるだろうということか。