ちょっと面白い内容だったので訳させてもらいました![]()
ゆづと小塚選手についてのみ抜粋
examiner.com より
スケートアメリカ考:
羽生の天国と地獄
October 23, 2012 By: Jackie Wong
先週末は、日本の男子選手に関する話題でもちきりだった。彼らは表彰台を独占したが、決してすんなり決まったわけでなく、その前に演じられた波乱に満ちたドラマの末でのことだった。
次のグランプリシリーズであるスケートカナダに、世間の注目が完全に移行する前に、男子シングルについて書いておきたいと思う。
ジェットコースターに乗っていたような:
始めに、まるでジェットコースターに乗っていたような羽生の演技について語らずして、この大会を振り返ることはできないと述べておこう。
羽生は、先週の金曜日、SPで実に見事な演技を披露して歴代最高記録を樹立した。
しかしそこには、得点そのものに関わる様々な見解が飛び交っていたーー特に、シーズンのあまりに早い時期であることから、妥当な採点だったのかどうかを疑問視する声が聞かれた。
比較する前提となるその前の大会が存在しないシーズン最初の大会については、比較のしようがない。
一番大事なことはーーそれについて、ほとんどの人が気づいていないように思うのだがーー
オフシーズンにルール改正が行われ、SP後半のジャンプの基礎点が1.1倍になったことだ。
前世界記録保持者である高橋大輔が、その恩恵に与ることはなかった。
実際羽生には、基礎点に1.86点が加算されたが、もし今大会において、このアドバンテージが無かったとしたら、羽生のスコアは高橋を下回ることになる。
(95.07 ー 1.86 = 93.21 ~ 高橋のスコアは 94.00)
羽生のSPは確かに素晴らしかった。のびのびと思いきりよく演じる中、何といっても軽々と成功させてしまうジャンプの数々は圧巻だ。
但し、私の言いたいところは、それらがはたして、高橋のレベルに匹敵するものだったのかどうか?
私はそうでもないように思う。また、小塚選手のSPより高い数字が妥当なものだったのかどうか?
それについても答えは同じだーー
まあいずれにしても、今のところ、羽生のショートがシーズン序盤のハイライトではある。が、いずれそれも過去のものとなるだろう。
しかし、誰もが羽生が優勝するだろうと思っていた矢先、不可解な3回の転倒と、プログラムの最後では、完全に体力を使い果たして疲れきってしまったように見えたフリーの演技で、金メダルを逃したーー
しかしそれも経験のひとつだ。そして私は、彼が後に再び、金メダルを奪還するだろうことを確信している。
確実性が勝利を呼び込む:
羽生の後退に入れ替わり出てきたのは小塚だった。確実な演技で、さらりと優勝をものにした。
高橋や羽生がそうであるようなショーマンではないものの、進むべき方向に大きな一歩を踏み出したと言える。
SPでの使用曲は、彼なりの解釈ができていて、生き生きと演じているように見えた。そして今シーズンは、よく練習を積み重ねてきた上での、静かなる自信に満ちている。
彼のフリーでの衣装には、ん?と思わせるところがあるけれどーーそんなに衣装に拘らなくても、彼は十分魅力的なスケーティングを見せることができていると私は思う。
