羽生結弦が、スケートアメリカで、世界記録と世界のハートを奪ったーー
World Figure Skating By Vladislav Luchianov 2012年10月20日付
2012年のグランプリシリーズ初戦であるスケートアメリカ~ケント(シアトル、ワシントン州)
で、男子シングル、ショートプログラムでの世界新記録となる95.07点をマークした羽生結弦が、首位に立った。
羽生のチームメイト、小塚崇彦は85・32点で2位、アメリカのジェレミー・アボットは77.71点で3位につけた。
羽生の演技を見ながら、それが、オリンピック級のパフォーマンスだということに気づかされたーー。
今年のフィギュアスケートシーズンは始まったばかりだというのに、羽生が披露したこれほどまでにハイレベルな演技が、観客の心に深く刻まれるものになるだろうことは疑いようもない。
この選手は、シーズンを通して成長するに留まらず、月単位で進化しているーー!
特筆すべきことは、プログラムの複雑な技術要素を成功させた上、素晴らしい芸術構成が加えられ、演技にさらなる自信をもたらしたことだ。彼はそれをこなし、見ている人々に、プログラムの始めから終わりまで、一貫したイメージで滑りきったと確信させた。
完全な4回転トゥループとトリプルアクセル、3ルッツと3トゥののコンビネーションジャンプを成功させ、2つのスピンではレベル4を獲得。それは、今年4月の世界国別対抗戦で、高橋大輔がマークした歴代最高の94.00点を上回るものだった。
『4回転にはとても満足している。でもまだSPしか終わっていない。フリーでもいい演技をすることで成長を見せることができると思う。95点はとても高いスコアで想定外。びっくりした。試合が終わるまで、しっかり気持ちをコントロールしたい。まだGPの初戦だから』 ~記者会見にて
