大きさもよくわからないその特殊な形の丘が
他の映像を見ようと試みる間も気になっていた。
他にめぼしい(?)前世らしき映像も見えなかったので
腰を落ち着けて、この丘を追求してみようと
精神を集中させたーー
すると、すぐにその丘が
古墳
であると判った。
見えた映像に最も近かったものが、写真の丸墓山古墳だ。
但し、古墳の頂上や、周りを囲む木々は映像の中に無かった。
どうやら、前世の私のようだ。
若い女性である。
裸足に草履のようなものを履いて
ひと続きの布で作られたワンピースのような衣服の色は
空の青よりも、少し濃い。
丈は、膝と足首の中間あたりーー白い脚が覗いていた。
ひものようなもので胸の下辺りを締めているのだが
それが窮屈なのをかなり気にしている。
ーーーそんな感覚をリアルに感じた。
両手に抱えていたのは ざる ーー
麦や豆など、収穫されたであろう作物を
幾種類か載せ、大事そうに運んでいた。


