古墳をぐるりと回ると、内部への入口のような場所に
石造りの台があり、運んできたお供え物をそこに祭る。
ーーー女性にとってこの仕事は、これが初めてではない。
今までに何度も同じことをしている。
ただ、女性はその仕事の意味や
理由を、何も理解していない。
やり方を教わり、教わったとおりに
行動しているだけだ。
ーーー例えば、大きな剣を手にした
スサノオノミコト
のような姿をした武人を目にすることがあっても
その人たちが、どういった階級の人で
何をする人なのかも、何も知らない・・・
辺りには、女性以外の人の姿はない。
お供え物は、置いたあとすぐに
集まってくる小動物や
鹿などに食べつくされてしまった・・・
