シェリーの町、ヘレス② ~ハイメのボデガ~ | ¡Viva ワイン!

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ワインを飲みながら、気になったことを書いていきたいと思います。

部屋に帰ってソッコーで爆睡。M子さんとは、ホテルのロビーに7時に待ち合わせていたんだけれど、気づいたら既に7時を10分くらい回ってた((>д<)) ヤバっ!と急いでロビーまで降りていくと、待っていてくれました~。アリガトウー。


まず向かった先は、ハイメのボデガ。ボデガとはスペイン語でワイナリーの事なのですが、シェリーでワイナリーという単語が個人的にしっくりこないので、そのままボデガという単語で統一させていただきます。ハイメさんとおっしゃる、ヘレスではその名を知らない人はいないという方がいらっしゃるのですが、彼のボデガです。ほんの少量だけボトリングして、気が向いた時だけ売っている感じです。日本には…近日中に入ってくるようなのですが、近日中といいながら2年目に突入したので(笑)、いつになるのでしょうね。


¡Viva ワイン! ここがボデガの入り口。何も書かれていないし、M子さんの案内がなければ辿りつけません。実はこれ、ボデガを閉める時の写真なんですよ。入った時、ハイメは既に中にいて、私たちを迎え入れてくれました。


¡Viva ワイン! 一歩中に足を踏み入れると、シェリーの良い香りが漂っていて、それはもう幸せな気持ちになります。


¡Viva ワイン! まずは駆けつけフィノをご馳走になりました。ボデガの中で飲むフィノは格別です。酵母の香りが充満している中で、酵母(フロールといいます)の下で熟成させているシェリーをいただくのですから、美味しくないはずがありません!


¡Viva ワイン! ここで、ちょっと難しいですが、シェリーが出来るまでのお話。


先ほど私は、フィノはフロールの下で熟成させていると書きましたが、シェリーは大きく3つの種類に分けることができます。1つはフィノ(又はマンサニージャ)と呼ばれる酵母(フロール)の下で熟成されるもの。その他の2つは他でご説明しますね。


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シェリーは樽目いっぱいに入れることはなく、上部に隙間をあけて詰められます。樽の中のシェリーはフィノで、シェリーの上に浮いているのがフロールと呼ばれる酵母です。このフロールがあるので、シェリーは空気に触れず酸化せずに熟成していきます。フロールは各ボデガに住みついているものですので、シェリーの味も各ボデガ毎に微妙に異なってきます。


¡Viva ワイン!
樽の中で熟成させたシェリーは、一番下の樽からボトリングされるのですが、その時、樽から全部抜くことはせず、抜いた分だけ下から2番目の樽のシェリーを補充します。2番目の樽から抜いた分量はその上の樽から補充され、一番上にはその年に取れたブドウで作られた若いシェリーが補充されます(実際のボデガの中はイラストのように整然としていることはないのでずれがありますが、イメージとしてとらえて下さい)。いろいろな年に作られたシェリーをブレンドしていくことによって、均等な品質のシェリーを作ることができ、古いシェリーの特徴が引き継がれて行くのです。これをソレラ・システムと呼びます。<上のフロールとこのソレラシステムの画像はシェリー委員会のホームページからお借りしました>


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Amontillado 1890と樽に書いてありますが、上で触れたソレラ・システムの開始年が1890年ということで、樽は重ねられていませんが、ここには一番下のボトリングして良いシェリーが入っています。


¡Viva ワイン! そのアモンティリャードを惜しげもなくふるまって下さるハイメ氏。アモンティリャードという種類についてもご説明したいのですが、一度に聞いてもお腹いっぱいになってしまうと思うので、別の機会にします。なんたって当分のシェリーの話が続くので(笑)、お酒に興味ない方、ごめんなさいね。


¡Viva ワイン! パティオから見上げた空(枝はブドウの木の枝です)。とても夜8時近くとは思えない。この時期、スペインは夜9時過ぎても明るいんですよ。だからなのか、夕食は早くて9時、遅いと11時くらいからってことも多々あります。


夕食まではバルで一杯ひっかける習慣があるのですが、その話は次回に。