あのー、泣くのでしょうか… | ¡Viva ワイン!

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ワインを飲みながら、気になったことを書いていきたいと思います。

突然帰る話に飛びます。


当時、いつも使っていた旅行会社があって、何しろ安いんですよ。


そこでチケットを買って、チャーター機でマヨルカ島に1週間(マヨルカ気に入って、3回も行っちゃいました)、エアーとホテルで20000ペセタ(16000円)くらいだったと思います。シーズンをちょっとはずして、10月とか11月とかに行くとめちゃくちゃ安い。


そろそろお金も底を尽きたし、アルバイトは少ししていたけれど、労働ビザがあってきちんとした職についている訳ではなく、このままずるずるいていいのか私…っていう漠然とした不安もあって、とにかく一旦日本に帰ろうと思ったのが暮らしてから1年3ヵ月くらいが過ぎた頃。


アルバイトも辞めて、まずは帰りの飛行機のチケットを買っておこうと、いつもの旅行会社に行きました。


チケットさえ買っておけば、残ったお金は全て生活費に回せるじゃないですか。


生活費といっても、もう帰ると決めてからはスペイン国内の旅行ばかりしていましたけどね。


この旅行会社、とにかく学生たちでいつも混んでます。


で、7月10日前後に帰りたいので、一番安い航空会社を探して、と言ったらBA(英国航空)を取ってくれました。いいじゃん、BA~と、そのまま机の引き出しにチケットをしまったまま、7月になりました。


あれ?もしかしてリコンファームなんていうのをしておいた方がいいのかな?と、何となく閃いて(結果的にこれが正解だったのですが)、チケットを持って、英国航空のオフィスに行きました。


「あのー、リコンファームしたいんですけれど~」と言ってチケットを渡すと、「あんたの飛行機は出てしまったよ!」という答えが返ってくるではありませんか!


え?ええ?ええええ?そんなバカな!


何がどうなったのか全く理解できない私に向って、BAのカウンターの人は「6月10日の飛行機はもう飛んでしまったからねー」とやさしくおっしゃったのでございます。


で、よーくチケットを見ると、確かに6月10日のチケットでした。


旅行会社でチケットを買って、そのまま確認しないで机にほおりこんでおいた私がいけなかったのです。


これはまずった!とにかく飛行機のチケットが一番高いので、それさえ持っていればOKと思い、残っていたお金はほとんど使ってしまっていたのです。


どうしよう…と駆け込んだのは、そう、チケットを買った旅行社でした。


とにかくあの国では自分が悪かったなどと言っては戦わずして負けなのです。


結構強気で、私は7月10日って言ってチケットを買ったじゃないの、どうして6月10日のチケットを売ったのよ!と、自分の正当性を訴えました。


すると旅行社の担当は、ちょっと待ちなさいと言って、膨大な量の申込書類の中から私のを探し出すという作業を始めたのです。


何しろいつも混んでいる店なので、書類の量は半端ではなく、又、私がチケットを買ったのが、3月頃だったこともあって、本当に物凄い量の書類の束から私の一枚を探し当てた時には、結構ぐったりきていました。


その書類には7月10日とはっきり書いてあるじゃありませんか!


それからおもむろに受話器を取ってBAに電話をかけ始めるお姉さん。


7月10日と電話で注文したのに6月10日のを掴まされたじゃないの!とBAをなじります。


私に、これからBAに行くわよ!と言ってカーディガンを引っかけていた肩をぐいっと反らしました。


実はこれは結構ヤバいかな、と思い、友人にお願いして一緒に付き添って貰っていた私。


そして、お姉さん、私たちに向って言ったのです。あんた、泣くのよ!お金はもう持っていないからって泣きなさいと。


友人には、あんたも一緒に泣けと言っていました。


お姉さんの後を追って、旅行社のオフィスを出る私たち。


タクシーには乗せて貰えず、地下鉄に乗ってBAのオフィスに行きました。


それから旅行社のお姉さん、相手をなじる、なじる。


申し込み用紙を振りかざし、客(旅行社のことね)の注文と違ったものを売ったと。


結果、どうなったと思いますか?


お姉さんの勝利で、私も泣かずにすみました。


いやあ、あの当時だからこんなこともまかり通ったのかもしれないですけれど…、日本だったら絶対買い直せですよね~


飛行機のチケット一枚買うのにも大変だったというお話でした。


皆さん、買ったチケットは必ず確認しましょう!