意地悪なセニョーラ | ¡Viva ワイン!

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ワインを飲みながら、気になったことを書いていきたいと思います。

スペインの思い出の4回目です。


あ、最初に言っておきますが、私、スペインに語学留学に行った訳ではないのです。


短大を卒業して、自分が一番就きたかった仕事(図書館司書)に就いて(某県立高校の司書として働いていました)8年勤めました。


でも、何だか自分が一生勤める仕事じゃないな-って思い始めたのは、働き出して5年くらい経った頃。


で、仕事辞めてどうするの?って、当時の私に尋ねたら、地中海が見える所で生活してみたい~って答えが返ってきたんですよ~。びっくりでしょ?自分でもびっくりしたんですから!


で、何故にスペイン?何故にバルセロナ?っていうのは、地中海を見て生活したいっていう私が、イタリア、フランス、スペインを旅して決めたこと。


あー、仕事辞めよう、と思った年にフリーでこの3カ国を旅してみたんです。


最初に入った都市はイタリア。


結構気に入ったな~最初の1週間はローマにいて、それからナポリやポンペイなど、イタリア南部に行ったり、フィレンチェ、シエナ、サン・ジミニャーノといったトスカーナにも行きました。


水の都、ベネチアも行きました。


イタリア、好きでしたね~


それから一旦スイスに入り、パリ、ボルドーを経由してバルセロナに入ったんです。


フランスではあまり楽しかった思い出がなくて…英語を話しても(完全な英語ではありませんけれどね)返ってくるのはフランス語ばかりで全く分からず。


イタリアでは一生懸命英語で答えてくれたじゃない~


んで、マイナスだったフランスからバルセロナに入ったから、もしかしてそこで暮らしたい!って思ったのかもしれません(笑)


あとね、横浜生まれの横浜育ちの私にとって、海があるっていうのがとっても魅力的だったんですよね~。


それと、バルセロナの街って、海から緩やかな坂道になっていて、あ、何となく横浜の街と似てるな~って思ったことは事実です。


で、よし!仕事辞めてバルセロナで暮らそう!って思った訳です。


でも、ただ暮らすには何となく勿体ない…なので、じゃあ、語学学校でも行ってみようかなーと思い、ビザを取得するためにも語学学校に通おうと思い、今はなくなってしまったのですが、Inlingua Idiomasという私立の語学学校に入学することにしました。


という訳で(前置き長かったですね~)、スペイン時代の思い出その4。


先日ちょっと書いたのですが、語学学校で紹介してもらったホームステイのお宅。


スペインで離婚法が成立したのは私が暮らした少し前。一応、敬虔なクリスチャンということになっている国なので、一旦神の御前で添い遂げる事を誓ったら最後、離婚などはとんでもない訳でして、でも、神に誓おうが誰に叫ぼうが、好きでもない人と別れられないということは多大なる悲劇だと思うのですよ、いかがですか?離婚経験の方!


で、私がホームステイしていたセニョーラ(奥さん)はこの新しい法律の下、新たな人生を歩み始めた頃だった訳なのです。


で、あの当時何歳だっかた分かりませんけれど、一人息子が20歳くらいだったと思うので、25歳で息子を出産したとしても、今になって思えば45歳かそこいらの年齢だったのだと思います。


専業主婦だった40歳過ぎの女性が突然仕事に就くと言っても、それは失業率も高い国、仕事などあるはずがありません。


働いた経験もない人が出来ることといったら、学生をホームステイさせることだったのでしょうね。今は知りませんが、当時のホームステイ先のホストファミリーというのは、離婚した奥さんや未亡人が多かったらしいです。


という訳で、私は離婚したばかりのセニョーラの家に部屋を借りていました。


私の他にもう一人、オランダ人の女性も一緒にステイしていました。


何も分からなかった私にとって、彼女の存在がどんなに大きかったことか!とても優しい子で、スペイン語が全く分からない私に、やさしい英語で話をしてくれました。


このセニョーラ、とにかく色々な決まり事を押し付けてきまして…まずはシャワー、あんたがシャワーしていい日は○曜と△曜の3時から3時15分だからね!みたいに、目覚まし時計を持ってきて、まるで小学校の子供にでも説明するみたいに、ここからここまでよ!と言って時計の針を示します。


って…そこまでしなくっても…


まあ、シャワーの時間が決められるのは仕方ないかなという事もあるのです。


あまり雨が降らないスペイン、水は貴重です。そして、古いアパートだとシャワーがタンク式の所が多いのです。タンクに水を溜めて沸かし、そのお湯がなくなったら次までは又時間をかけて水を溜めてお湯を沸かす、というように。


でも、たった15分間のシャワーじゃ、シャンプーだってきちんと出来ません。


勿論、バスダブにお湯を張って入るなどはもっての他です。


下着も洗濯できないし…でも、自分の下着に石鹸をつけて体を洗ったり、結構工夫してその15分を使いました。


ホームステイの2日目、家に帰るとセニョーラに呼ばれたのです。


ちょっとあんた、これは一体何?と。


何と言われてもパンツですが…洗濯した下着を部屋に干しておいたら叱られたのです。


部屋に干すなと言われても…じゃあ、どうしたらいいの?と聞くと、私に1週間1000ペセタ(=800円)払いなさい。そうしたら洗濯をやってあげるから、と。


えーーーーーーイヤだ、イヤだ、イヤだ、絶対にイヤだ!


TシャツやGパンならまだしも、下着まで洗ってもらうなんて!絶対イヤ!まだ言葉もしゃべれなかったのでNoを連発したのだと思います。


そして私、ホームステイ2日目から不動産屋に部屋を探しに行きました。


長くなるので、不動産屋の話は又、次回にお願いします。