日々「安部公房の冒険」稽古と、あと宣伝やら制作やらそのために忙しい。
先日は、パンフレット用に、
DULL-COLORED POPの劇作家・谷賢一くんと対談を収録してきた。
おとといは、同じくパンフレット用のために、
事前に「安部公房の冒険」の脚本を読んでいただいた行定勲監督、
それからグラビアアイドルの橋本マナミさん、
劇作家の川村毅さんと対談を収録させていただいた。
行定さんも川村さんも事前面識はなかったが快く承諾してくれた。
僕は最近の行定監督に勝手に創作者としてシンパシーを感じていた。
自分の創作を曲げていない感じ、
曲げないが故に現代の何かしらを敵に回して戦わざるを得なくなっている感じ
そんな感じを受けて、僕は行定監督に聞いてみたくなったのだ。
同じような境遇にあり、時代と戦っていた安部公房
その苦悩を描く今回の脚本を読んでいただいて感想を聞きたかった。
とても興味深い話が聞けた。
その全文は当日劇場で販売予定のパンフで読める。
一部は近々ウェブにあげる予定だ。
なによりも
「この脚本は映画化するべきだし、できれば僕がしたい」
と言ってくださったことに勇気づけられた。
橋本マナミは現在大活躍中のグラビアアイドルだが、
僕は彼女が東京に凌辱される前の無垢な彼女(笑)を知っており、
というか、
僕の舞台に立ってもらったことが2度、ラジオドラマに出演してもらったことが1度あり、
彼女の創作や表現に対する前向きでピュアな姿勢を知っていたので、
また今回「安部公房の冒険」では、
とある淫らな関係についても描いているので、
そこを俄然得意科目とする橋本マナミに
女性視点からの意見を聞きたいと思って対談をお願いしたのだが、
第一声、
「わたし、奥さんが居ながら、若い女の子とも関係を持ってしまう男性の気持ちがすごくわかります」
という肉食発言、しかも男性目線(笑)。
期待通りと言えば期待通り。
昨日誕生日で30歳だそうだ。
僕と最初に出会った時は22歳だった。
人間変われば変わるものである。
そして、劇作家の川村毅さんは、
今度、柄本明さんと川口覚くんと舞台をやられる大先輩であるが、
ご自身のブログに、
中学高校生の時に安部公房のファンであったこと、
その後演劇を始める中で、先輩のアングラの演劇人たちが目の敵のように安部公房を嫌っていることを不可思議に思ったということを書いておられ、
今回の「安部公房の冒険」ではまさにそのあたりの安部公房の苦悩も描いているので、
ぜひとも当時の空気を知っている先輩の話を聞いてみたかったというのがあって、
メールを出してお願いをしたら対談を快諾してもらったという経緯。
待ち合わせ場所に、当時のパンフレット、安部公房のサインの入ったパンフレットやら戯曲やら、垂涎モノのお宝を沢山持ってきて下さった。
「安部公房の冒険」の脚本を読んでいただいて
「ここに出てくる正妻も若い女優も、演劇の「魔」であるようにみえ、その「魔」に見入られた安部公房という世界随一の理知的な作家が、演劇という底なし沼に引きずり込まれていく。安部公房おまえもかという感慨を抱いた」
というようなご感想をいただいた。
それ以外でも、簡単化しつつある世界を呪詛しているというような話もして興奮した。
僕の周りにいる人はほとんどだれ一人として、いまの状況を肯定していない。
この今を呪詛する力を具体的な現象に変えて行かねばならないという気持ちを川村さんと話していて、行定監督と話していて、谷賢一と話していて強く持った。
そんな舞台「安部公房の冒険」
あと2週間後には初日を迎えます。
チケット6,000円と高めに思われるかもしれませんが
3,000円の小劇場演劇2回分
それ以上の衝撃、感動は味わえると思います。
ぜひぜひ足をお運びください。
------
「安部公房の冒険」
2014.8.23-8.31
新国立劇場小劇場
企画・脚本:松枝佳紀
演出:荒戸源次郎
出演:佐野史郎、縄田智子、辻しのぶ、内田明
公演スケジュール(開演時間)
8月23日(土)18:00
24日(日)13:00
25日(月)19:00
26日(火)14:00
27日(水)14:00/19:00
28日(木)19:00
29日(金)14:00
30日(土)13:00/18:00
31日(日)13:00
詳細は次のURLよりhttp://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=45038