壁を這う毛虫の向かう先

蒸し暑い初夏の午後

煙草を片手にぬるい風

其処にいる君は誰だい?


踏み切りの先に見える

擦れた過去の残像

交通量の多い駅前

其処に立つのは僕?


過剰な空調設備

コンピュータに群がる

ペットボトルに滴る雫

捻られた本のタイトル


この闇に咲く不気味な花

浮かび上がるヘッドライト

夜を走る車なんて

無くなってしまえばいいのに


閑静な住宅街に轟く爆音

車高の低いソレは不細工で

貴様の不満を曝け出す唇

消えてなくなればいい


車内から眺める景色は

濡れたアスファルトと傘

窓を開けると雨と土の匂い

嗚呼 水無月の空



その魅惑的な身体で

僕の中から卑猥な気持ちを煽り

さあさあ 寄ってらっしゃい

あらゆる欲望という名のカオス

文字でも色でも表現できない

得体の知れない化け物を

説明しようとした人がいたな

誰かが言った事を間に受けて

正論を盾に正義を語る

そんなヒーローになるのかい

キャバクラの呼び込みが鬱陶しくて

ヘッドフォンで耳を塞ぐのさ

夜のネオンが汚い

散らばるゴミが繁華街を形成し

夜の街を実体化させる

売れるものが良い物か

不快以外と言いようのない

その唇で僕を落として

幸せの究極へと