身勝手な人が減りますように・・・野良猫のためにボランティアで避妊去勢手術の存続を願って | 【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

鹿児島で動物病院を経営しつつ、飼い主さんがペットに1つでも多くできることを提案できる場として、ペット関連のイベントや講演をしています。
http://www.ruoona.com/
http://www.alohapet.info/

先日は、
 
第2回 野良猫や多頭崩壊の猫たちのためのボランティア避妊去勢活動
 
でした。
 
 
第1回では、30頭近く
 
今回第2回では、10頭近く
 
のさくらねこが誕生しました。
(今回の分は日程がギリギリまで決められず告知が遅かったため十分な情報提供ができてなかったのもあるかな・・・)
 
image
私たち1件の病院のほんのすこしの活動ですが、
 
それでも、さくらねこが1日でこんなふうに誕生していくことを嬉しく思っています。
 
チリも積もればなんとやら・・・
 
でずっと続けていけば、ものすごい数になるはずだから。
 
 
 
そもそも…
 
この活動は?
 
というと、
 
これ
このブログにアップした通り、
 

鹿児島の『地域猫活動』やどうぶつ基金の助成が予算オーバーのため助成を自粛していて、

 

それにより今後手術を踏みとどまってしまう人が増え、

 

野良猫がまた一時的に増えてしまう可能性があるのを少しでも食い止めよう

 

ということで始まりました。

 
 
 
助成がおりない間、
 
保護団体に相談が増え、
 
「保護団体から助成金をもらって手術をしよう」
 
という人も増えると思うのです。
 
 
ただ…
 
保護団体自体、予算がたくさんあるわけでもないので、
 
助成金をたびたび出すことも難しいと思うのです。
 
 
だけど保護団体の人も思うところは一緒。
 
「増えてしまってはいけない!」
 
という思いから、助成金を出し、手術を受けるようにサポートするわけです。
 
 
そればかりに甘えてしまっては保護団体が潰れてしまう!
 
という思いもあって、
 
何かお手伝いできることはないか?
 
と始めたことでもあります。
 
 
 
それから…
 
 
私たち病院スタッフのスキルアップも兼ねています。
 
手術の経験を増やすことで、確実に手術のスキルはアップすると思うのです。
 
今回第2弾でしたが、
 
前回の反省点も踏まえて、
 
スタッフ一同、無駄なくスムーズに動き、前回よりも順調にこなすことができました。
 
経験はお金では買えませんから。
 
 
 
そして・・・
 
この活動が広まることは嬉しいことでもあります。
 
 
なぜなら、
 
この活動をもって、
 
耳カットやさくらねこのことを知ってもらえたり、
 
助成金をもらうシステムを知ってもらえたり
 
手術をしよう!と踏ん切りがついたりすると思うから。
 
 
 
 
その一方で、
 
この活動に便乗して、
 
自分のことだけ考えて動く人がいることを
 
残念にも思っています。
 
 
 
もともと野良猫でも、
 
今は保護して室内で飼っていて、
 
今後も室内で飼い続けていく予定の子も混じっていること。
 
 
 
もともと野良猫で…
 
という言い方をされると、
 
ほとんどの子たちが野良猫、保護猫だと思うのです。
 
 
 
私たちの趣旨は、
 
野良猫が一代限りで増えないようにすること
 
手術をして離したときに誰もが手術がしてある!とわかるように、印として耳カットすること
 
なのです。
 
 
 
{1664600F-D46C-4770-977D-89CFCB6DEFB9}
 
 
もともと野良猫でも、室内で飼い続けていくのであれば、
 
野良猫でもなければ、
 
耳カットの必要もないし、
 
私たちの趣旨ともズレるのです。
 
 
 
 
私たちも休診日を使い、ボランティアで活動しています。
 
費用面もボランティアとして活動しているから、ほとんどいただきません。
 
 
飼い猫や飼い猫になる予定の子まで混じってしまうと、
 
周りの病院からのクレームがきたり、
 
ほかの患者さんからのクレームがきたり、
 
この活動の存続ができなくなります。
 
 
それまでかかりつけの病院にいっていて、
 
私たちのボランティア活動に参加されてしまうと、
 
また何かの機会に、いつものかかりつけの病院にいったときに、
 
そこの先生に、避妊去勢を破格でしたということになると思うのです。
 
先生もきっといい気はしないと思うんです。
 
もしも野良猫だから費用を抑えたくてボランティア活動に参加したと伝えたら、
 
きっと先生も理解はしてくれると思うのですが、
 
その点がなければ、ちょっとがっかりされると思うのです。
 
 
 
野良猫を耳カットしたくないというのであれば、
何度も捕まって何度も麻酔をかけられて手術してるかどうかチェックされてもやむを得ないと思うべき。
 
 
どうしても耳カットしたくないのであれば、
自費で飼い猫の通常のオペ料金ですればいいだけの話。
 
 
趣旨が理解できないのであれば、
参加しなければいい。
 
 
そんなに難しい選別ではないと思うのだけど、
 
そういう人は、
 
ただ単に自分に都合がいいように解釈して実行するもの。
 
 
安く済ませられるものに飛びついて
 
耳カットはしてほしくないという自分の都合を押し付ける。
 
安くできるために嘘をついてみたり・・・
 
 
 
どこにも勝手な人はいるもので、
 
勝手な人の言動で
 
本当に必要としている人のためのものが失われることになる
 
ということを理解してほしい。
 
 
 
image
 
 
別な話になるのですが、
 
患者さんから
 
「前はあそこの病院は、時間外も対応してくれてたんだけど、もう全く対応してくれなくなったのよ。」
 
という話をきくことがあります。
 
前は時間外も対応していた先生が時間外の対応を辞めていく理由を
 
わたしもなんとなくわかるのです。
 
 
決して、サボってるわけではないんだと思うんです。
 
 
さっきのお話と同じ。
 
緊急で困った!というときに、きちんと対応してあげたい!
 
という趣旨からズレてしまって、続けていく気持ちが折れてしまうのだと思うのです。
 
 
 
全然緊急でもないことを時間外に連絡してくる
 
とか
 
時間外なのに、手術中なのに、投薬やフード購入などにくる
 
とか
 
本当にたくさんあるのです。
 
うちの病院でも、理不尽な時間外対応をお願いされることがあります。
(つい先日このボランティア活動中にもありました。)
 
 
最初は緊急もあるのだから対応してあげたいという思いからしていたものの、
 
緊急でないことに休みを取られてしまったり、
 
そういう人に限って、自分の都合ばかりを通してしまったり…
 
 
 
時間外の間に、私たちはオペをしたり、食事をとったり、休憩をしているのです。
 
オペ中に、フードの購入やフードの相談などもあります。
 
オペ中だといったとしても、
 
わざわざ来たのだから・・・と我を通そうとする人もたくさん。
 
勝手な人の対応までもするのが仕事なのかもしれません。
 
ただ・・・
 
24時間働き続けるとか、
 
24時間ずーっと気を張っておくとか、
 
人間なのだから、無理だと思うのです。
 
 
 
本当に時間外に対応してもらえることに感謝している人からしたら、
 
こんな身勝手な人の言動でこんなふうに時間外の対応を失うことになれば、
 
本当に残念だと思うのです。
 
 
 
私たちのこの野良猫のためのボランティア活動も、
 
身勝手な人たちが毎回参加するようだったら、
 
存続することが難しくなるでしょう。
 
 
自分たちのモチベーションというよりも、
 
周りの方への思いから、
 
存続が難しくなると思うのです。
 
 
私たちがやっている趣旨を理解できない人がいることで、
 
本当に必要としている人のためにならなかったり、
 
親身になって診察してくださっているかかりつけの先生の心を痛めたり、
 
そういうことだけはしたくないと思っています。
 
 
本当に必要としている人へずっとこの活動ができるように、
 
野良猫が一人でも多く人間と共存できるように、
 
私たちは頑張りたいと思っています。
 
 
次回の予定の詳細はこちらです。
これ↓
11月22日(水)9:00〜18:00