鹿児島は特別?補助犬受け入れ拒否?の結末 | 【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

鹿児島で動物病院を経営しつつ、飼い主さんがペットに1つでも多くできることを提案できる場として、ペット関連のイベントや講演をしています。
http://www.ruoona.com/
http://www.alohapet.info/

先日の『鹿児島は特別なんだそうだ。補助犬受け入れに対しての拒絶』のアップに対して

たくさんの方からリアクションをいただきました。


いろんな意見はあるにしても、

私の発言発信を

こんなに多くの方に気にかけてもらえたことを感謝しています。


こんなにも味方になってくれる人がいるのだ

と心強く感じました。



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いろんな意見があったので、全部をお答えするということは難しいと思いますが、

一つずつ伝えていこうと思っています。



まず、施設に抗議、県に報告が先などの話がありましたが、

何度もお伝えしていますが、


喧嘩や争いをしたいわけではないんです。


そのくらい補助犬受け入れに対して浸透していないという現実があるということを知ってほしいんです。


もちろん、こういったことがあったことは、施設にもきちんと見直しのお願いをメールで送っていますし、

今までも県などにも報告しています。



それでもなお、こういう問題は続いているのです。


だから、


その施設だけをたたけばいいという問題ではなく、

県に指導に入ってもらればいいという問題でもなく、

私たち一人一人が少しずつ行動することも必要



ということなんです。



それは、『なにか大きなことをしなさい』ということではなく、

今回みたいに、記事をシェアしてくださるだけでも、

事実を多くの人に知ってもらうこと

その事実を元に、それぞれが考え、なにか行動するきっかけになるかもしれないこと

に繋がる
と思っています。




私って補助犬のことあんまり知らないから調べてみようと思うこと

講演会やイベントに行ってみようかなと思うこと


それも大事な一歩
だと思います。



そして・・・

お店で入店拒否されている場に居合わせたときに、

「入店拒否はダメなんですよ」

とお店側に一言言える勇気

そのときにきちんと『なぜ拒否はダメなのか』を説明できる知識

を持っていること


それも大きな一歩
だと思います。




今回私は思い切って記事に書きましたが、

今までも、受け入れ拒否はたくさんありましたよ


法律で決まっていること

なぜ受け入れるべきなのか

すべて丁寧に伝えても

それでもなお、受け入れ拒否はたくさんあります。


「大切なことだから、一度正しい知識を得るためにイベントに来てください」

とお伝えしても、

はなからお断りされることもしばしば。




お店のことに関しては、

店主さんの意向もあるでしょうし、

お伝えした後

法律を守る守らない

補助犬を受け入れる受け入れない

はそのお店の方にお任せしています。




鹿児島だけでなく、日本どこでも起こっていることだと思います。

ただ浮き彫りにならないだけ。



去年から今年にかけて

私は鹿児島でコツコツ広めていけるように、

施設やお店にも声かけをしてきましたが、

本当にたくさん断られてきました。


ペットのマナーがなっていないことで、動物へのイメージが悪いのかもしれない

もともとペットに対しての認識が低いからかもしれない

補助犬に対しての認識不足なのかもしれない



いろんな可能性を考えて、必要だなと思ったことはトライしてきたつもりです。


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私がいろんなところでイベントをしている理由は、

飼い主さんのマナーアップもしていきたいなと思っているからなのです。



去年の聴導犬の講演会は、鹿児島県の後援もつきました。

その時も、たくさんの施設やお店に断られたことをきちんとお伝えしてあります。

県の方も把握していますが、なかなか普及しきらないのが現状なのです。




実際、

県の施設などでも、

補助犬の出入りに対して質問すると、

「動物はダメです」という答えや

「許可が必要になります」などという答えが返ってきます。
(実際、こないだも今日も県の施設でもこの対応でしたからね)



県の管轄でもそのような対応があるのに、

どうして、一般企業などで徹底することができるでしょうか?




「鹿児島には、盲導犬はいるけれど、介助犬や聴導犬はいないじゃない

 補助犬の普及はゆっくりでいいでしょ」

と言われたこともあります。



なぜ鹿児島で普及しないのか?

いろんな理由があると思います。


補助犬のことをよく知らない

一緒に生活しにくい現状がある

などなど・・・



そして、今鹿児島に介助犬や聴導犬がいないからといって普及活動をしないでいいということはないと思っています。


鹿児島に住んでいる人以外でも、

美紀さんのように帰省する方もいらっしゃるし、

観光客という形で訪れることもあるわけです。


こんな補助犬の受け入れに難航する街だと心地よく過ごせないですよね。


むしろ、普及活動をしていないから、普及していないわけです。




現状でまぁいいや

と思うのではなく、

少しでも一歩でも前に・・・

と一人一人が思って行動してもらえるといいなと思っています。





受け入れる側、お店側のこと・・・


まず補助犬に対してのきちんとした知識を持って判断してもらうこと。

自分の先入観、うわさ、周りの情報だけで受け入れる受け入れないを決めるのではなく、

きちんと自分が聞いた上で判断してほしいです。




受け入れる前から、

「無理無理」

と全く聞く耳を持たないということが

本当に鹿児島は多いです。



新しいことを取り入れる

新しいことを受け入れる

ということに、すごく抵抗がある街だと思っています。


私は鹿児島出身で鹿児島のことは大好きです。

鹿児島の人たちも大好きです。

大好きな街をけなすつもりはないのですが・・・

ただ、本当に自分たちのことを守りたいという気持ちが強すぎて

新しいことへの抵抗が多いように感じ、

たまに残念に思うことがあります。


『無理』という前に、

一度情報を受け取ってみてほしいな

と思っています。


去年、聴導犬の講演会を開催するにあたって、いろんな施設やお店に相談させてもらったのですが、

ほとんどNG

でした。



その中で、熱心にお話を聞いてくださったのが、

下堂薗茶舗 CHAHOさんでした。
(Facebookページは、これ→ 下堂薗茶舗 

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店長さんも、

補助犬のことをきちんと知らなかった

といってくださり、熱心に私たちのお話を聞いてくださりました。

さらには、下堂薗茶舗の副社長さんにも、このお話を伝えてくださりました。



最終的に、お店側が受け入れるにあたって、

どういうところを気をつけなければならないか

他のお客様に対して、どう対応したらいいか


など、本当にたくさんのケースについて勉強してくださりました。


その後、

きちんとお店全体が把握しておくこと

どの店員であっても、同じ対応ができるようにすること


ということで、

全体で、補助犬のことを勉強する場を設けてくださりました。



そうして、お店がきちんと受け入れられる状態にしたところで、

補助犬入店オッケーというステッカーを貼ってくださり、

今も変わらず、全部の店員さんが対応できるように教育してくださっています。



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知らなかったことを恥じて、

知ることに興味を持ってくださり、

きちんとした知識を元に、受け入れる受け入れないを決め、

熱心に勉強し、みんなに還元していく


この活動が一番大事なことだと思っています。



今回の事件に対して腹を立てた方々は、

「当たり前のことでしょ」

というかもしれません。


でも、この当たり前の構図が、なかなかできないことが本当にたくさんあるんです。



さて、先日の受け入れ拒否のお話に戻ります。

私も美紀さんも連名で、その施設に対して、改めてメールを送らせていただきました。


そのメールを見て、

うちの病院まで来てくださり、

きちんと謝罪をしてくださいました。




メールを送って謝罪に至るまで、本当に早かったのです。



施設の中は本当は補助犬は自由に出入りできる

施設の中の人、関係者など、全員がきちんと把握しておらず、

今回のような対応になってしまったことを深くお詫びする

そして、

今回のことで、自分たちの管理不足という部分を知ることができ、

これを機に、再度見直しをし、きちんと改めていきたい



というような内容でした。



阪急百貨店でのトラブルと今回の内容はほとんど同じ。

建物内ではオッケーとなっていても、

そこの施設内の各店舗ごとは理解していなかったり、

その施設内で働いている人それぞれが全員把握していなかったり、

そうすることで、対応がバラバラになってしまう。


これが原因なのです。




私もお話したのですが、


大きなところになればなるほど、

全部に行き届かせる

ということは難しくなると思うんです。


店舗の中のバイトの子まで・・・となると難しいこともあるでしょう。


でも、とても大切なことで、できる限り、全員が把握している必要があるんですよね。



一般の人それぞれが、

補助犬に対しての知識があれば、

バイトで入った子たちも、特別な教育をしなくても、

「補助犬が入れるの当たり前よね」

という判断ができるはずなんです。



でも、そういう一般の人たちの認識も低いから、

施設がその教育までも負うことになっているわけなのです。




大変な作業かもしれませんが、

きちんと世の中に浸透していくまでの間は、

施設も気を配らないといけないのだと思います。





とにかく、

どこの施設が拒否したのか?

鹿児島、大丈夫か?



ここにフォーカスするのではなく、


どこでもありうる話

次起こらないように、今できることは?



ということを考えてほしいなと思います。



今回はちゃんと謝罪を受け、今後の見直しを約束していただきましたが、


本当は何度丁寧に説明して見直しをお願いしても、

聞く耳を持たず、謝罪すらせずに、

「うちは断固拒否します!」

と言い続けている鹿児島の施設があることの方が問題だなと思っています。



まだこの問題は山積みで、

これからも頑張っていかなきゃいけないなと思っています。


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鹿児島での補助犬普及イベントや聴導犬の普及のための講演会などは、

10月を予定しています。


今いろいろ調整中ですので、

今回のことで、

「私も何かしたい!」

と思われた方は、

ぜひこのイベントや講演会のために、ご協力ください。


よろしくお願いします。