ペットには飼い主を選ぶことができない。けど、飼い主へ絶対的な信頼をおいてる。 | 【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

鹿児島で動物病院を経営しつつ、飼い主さんがペットに1つでも多くできることを提案できる場として、ペット関連のイベントや講演をしています。
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http://www.alohapet.info/

今までもこう感じることがあったのですが、

最近とりわけ、こう感じることが増えたのでアップしたいと思います。


(これはうちの末っ子ちゃんと愛鳥。私という飼い主の元でみんな尊重しあって生きてる)


人と人であれば、お互いの気持ちが尊重され、

お互いがそれぞれ必要と思う人と連れ添うことができると思います。



人とわんちゃんねこちゃんであれば、どうでしょう



人がわんちゃんねこちゃんを飼うと決めたら、そのお家で過ごすのは絶対となります。

逆に人がわんちゃんねこちゃんと離れると決めたら、それも絶対となります。



お互いの気持ちが尊重されることはなく、

完全に人が主導権を握っているわけです。

わんちゃんねこちゃんたちは、その意見を受け入れるのみ。



ペットショップにいたとしても、ブリーダーさんのところにいたとしても、

知り合いのお家ににいたとしても、捨てられていたとしても、

譲渡会で巡り合ったとしても、

ぜ~んぶ人が飼う、飼わないを決定する形になります。



もしかしたら、


この人に飼ってもらいたいなぁハート


とわんちゃんねこちゃんたちが思って、その人を見ているのに人も気づき、


じゃうちにくるか


相思相愛でお家に行くことがあるかもしれない。



逆に、


この人に飼われなくないなぁ


とわんちゃんねこちゃんたちは思っていたのに、

しぶしぶ、そのお家へ行く
こともあるかもしれない。



でも・・・


わんちゃんねこちゃんがどう思っていたとしても、

人の気持ち、決断に左右されるしかないんですよね。





飼うと決断するときに、

どれくらい心して受け入れているだろうか




子供が産まれ、成長させ、巣立たせるまでに、

たくさんの時間と労力とお金がかかります。



わんちゃんやねこちゃんも一緒です。

それを理解せずに飼うことを決めている人が多いように感じます。



命を預かり、成長させ、亡くなるまでみる。

巣立つことがない分、ある意味、子供以上に大変かもしれません。

自立することはなく、一生養わないといけないわけだから、

ある意味、大変かもしれません。



(こんな小さな子も、私を親と思い、私のことを頼りにして、スリスリしてきてくれるのだ。)



普通に生活していて、私の地雷を踏むケースが多くあります。



ペットを飼うことを決めて受け入れようとしている人が、

「うちは大家族で先立つものも多く、なるべくお金をかけたくないので、お金があまりかからない飼い方を教えてください。」

と相談してくることがあります。


命あるものを育てるのにはお金がかかります。

お金がかからない飼い方なんてあるか
と言いたい。

お金がかからない飼い方をするには、予防できることは予防する。としか言えないかな。





先日は、

最近2頭目を飼うことにしたお家の人から

「もう1頭飼っているから、あんまりお金かけたくないんですよね」

と言われました。


なんで2頭目飼った

1頭が2頭になれば、かかる費用も2倍になるに決まってる。

ましてやカット犬種はカットが絶対必要なのだから、

カットがいらない犬種に比べたらお金かかるに決まってる。





シニア期のペットを飼っている人が、

「はぁ・・・年取ってきたら病気ばっかりしてお金かかるわ」

とつぶやくことも・・・


シニアになれば、病気をすることも増えるに決まっている。

人だって、シニアになるまでは元気にしていても、

シニアに差し掛かれば、体のどこかに不調をきたすことなんて、よくあることだと思う。

『年取ってきたら病気ばっかりしてお金かかる』という言葉を、

その人が年をとって病気をした時に、ベットの横で嫌味のように言われたらどうなんだろうか




本当に多すぎるんです。

浅はかな考えでペットを飼ってみよう
と思う人が。




トイプードルが流行っていることすらも、

私からしたら、許せません

(別にプードルが嫌いというわけではなくね・・・


まだダックスやチワワが流行っていたときのほうがよかったのでは?

と思うことが多くあります。


だって、ダックスやチワワはカットしないでいい犬種だから、

お手入れ分、費用が浮くからね・・・



トイプードルの『ふわふわもこもこ』に憧れて、

『テディベアみたいなかわいさ』に惹かれて

飼っちゃった

って人が多すぎるんです。



あの状態を維持するためには、

普段のお手入れが必要になることも、

シャンプーやカットが必要になることも、

全く理解せずに飼っている人が多い。



だから、毛玉だらけになってくる子も多いんです。



毛玉でひっぱられた皮膚は真っ赤になっていたり、皮膚炎になっていたり・・・


わんちゃんからしたら、ひどい我慢を強いられているわけなんです。



自分も髪をゴムで縛って、ず~っとお風呂に入らずに、

毛玉になった状態でいたらどういう気持ちになる?


と聞きたくなります。


これまた、

そういう人に限って、自分は着飾っていることが多い


そして、

「はぁ・・・犬の方が私のお手入れよりもお金がかかるわ」

とつぶやく。


人の美容院とペットの美容院を同じ感覚で考えている人も多いのですが、

じ~っと動かず座っている人と違って、わんちゃんの動きに合わせてカットするわけだし、

人は頭だけだけど、わんちゃんは全身毛だらけで、全身カットしなければいけないわけだし、

どう考えても、人と違って時間かかると思いません???




私の地雷の数々はいっぱいあるので、これくらいにして・・・
(別に私キレやすいわけではないんですが笑



わんちゃんねこちゃんはどのお家に行くということは決められないのだから、

人は飼うにあたって、きちんと責任をもってほしいなと思います。



このお家に来たばっかりに、かわいそうに・・・

と思うことも多くあります。


この人に飼われていなかったら、どうだっただろう

と思うこともあります。



でも・・・それは周りの客観的な意見。



どんな状況で飼われていても、

わんちゃんねこちゃんにとって、

飼い主さんは絶対であり、愛すべき相手には変わらないんです。


どんなに雑に扱われていても、

どんなに嫌な思いしていても、

飼い主さんのことはパートナーだと思い、身を捧げている。




そんな場面を目の当たりにすると、

切なくなります。


けなげだなぁ・・・と。




わんちゃんねこちゃんたちには、不思議なチカラがたくさんあります。




ハワイの軍人病院に見学に行ったときに、

ペットには、血圧を下げる効果がある。

ペットには、癒しの力がある。

ペットには、心の傷をケアすることができる力がある。

と言われました。



軍人病院には、戦争から帰ってきた方たちが入院されていて、

怪我を負っている人もいれば、

心のケアが必要な人もいて・・・

その人たちをケアするために、定期的に『セラピー犬』が訪れていると言われていました。


(この子たちが、軍人病院に通ってきていた『セラピー犬』いつもみんなを癒してくれてるのだ)



科学的にも少しずつ立証されてきていますが、

ペットは私たちのいろんなサポートをしてくれています。




普段私たちはペットからたくさんのチカラをもらい、助けられているのだから、

私たちができることをペットにしてあげてほしい

私たちもペットに恩返しをすべき


と思っています。



特別に扱えとは言いません。

敬えとも言いません。


ただただ、私たちからなんらかの愛情の恩返しをしてほしいんです。



お金がすべてだとは思いません。

プライスフリーなものってたくさんありますよね。

特に、気持ちはプライスフリーなもの。


「いつもありがとうハートと声をかけるだけでもいいんです。
(よく「ごめんね」を言う方がいらっしゃいますが、「ごめんね」ではなく、「ありがとう」を口癖にしましょう)


もしも大病をしてお金がかかることになってたとして、

予算がなく、治療が難しいとなったときに、

きちんと伝えてあげれば、

さっきお伝えしたように、

どんな状況でもペットは受け入れてくれるんです。


なぜなら、ペットにとって飼い主さんは絶対で、身を捧げるパートナーだから。



いつも、どんな時も、

ペットにとって、あなたは絶対的存在なのです。

あなたのためにできることをしたいと願っているのです。


そのことを忘れないで、感謝して、ともに幸せに生きてほしい。