(以下、ハリウッドチャンネルより)
ゆるキャラ日本一をネット投票で決める「ゆるキャラグランプリ2013」の結果が24日、
埼玉県羽生市で行われた「ゆるキャラさみっと in 羽生」で発表され、
栃木県佐野市の“さのまる”がグランプリを獲得した。
“さのまる”は、佐野らーめんのお椀の笠をかぶり、
腰にはいもフライの剣を差した佐野の城下町に住む侍だ。
キュートな瞳で人気を博してグランプリを獲得。過去にグランプリを獲得し、
ゆるキャラグランプリのアンバサダーに任命されたくまモン(2011年グランプリ)と
蝶ネクタイのバリィさん(2012年グランプリ)からトロフィーを受け取った。
話すことができない“さのまる”の代わりに喜びの声を挙げたのは佐野市の岡部正英市長。
市長は、「皆さんにかわいいと言われて、グランプリをとることができました。
笑顔と幸せ、そして、日本の景気回復のために“さのまる”は頑張りました。
本当に皆さんのおかげです。ありがとうございます。
この場を借りて、御礼を申し上げます」と感極まっていた様子だった。
”さのまる”は2011年20位、昨年4位と着実に順位を挙げ、
今年は120万4255票を集め、悲願の日本一となった。
準グランプリには静岡県浜松市の“出世大名家康くん”。
投票締め切り直前までトップに立っていたが、逆転されて約5万票もの差がついてしまった。
“出世大名家康くん”は「ありがとなのじゃあ。兜をかぶってからせっかくしゃべれるようになったけど、
言葉が出ないのじゃあ。とにかくありがとなのじゃあ」と喜んではいたが、
悔しさは隠し切れないようで「確かに、抜かれたことは認める。
しかし、このまま独走できるという保証はなかった。甘えていたわけでもなかった。
『ゆるキャラグランプリ』の潮の流れに打ち勝つことができなかったのじゃあ」と残念がっていた。
3位には昨年に引き続き群馬県の“ぐんまちゃん”が入賞。
今回から新設された「企業部門」でトップをとったのは
日本コープ共済生活協同組合連合会の赤いクマのキャラクター“コーすけ”だった。
昨年の865を大きく上回る総数1580(ご当地ゆるキャラ=1245、企業キャラ335)もの
ゆるキャラが今年は参加し、投票数は1500万票を超えた。
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いつまで続くのか「ゆるキャラ」ブーム。
ブームを脱却して、定番になりつつあるものもある。
今回、日本一になった「さのまる」を、どれだけのひとが知っているだろうか?
個人的には、さのまるは以前から知っていた。
ユカイさんが「さのまる音頭」を歌っていることなど、
密かに知っている数少ないゆるキャラのひとつだった。
特に応援しているゆるキャラはいないのだが、
このところよくしゃべり動き回るキャラクターが注目されていたので、
しゃべらないキャラクターが上位を占めたことは、
ゆるキャラらしいホッとした気持ちにさせてくれる。
活躍の場を海外に広げたり、天皇陛下から労いの言葉をいただいたり、
ゆるキャラ日本一が決まったことが、NHKのニュースで報じられるなど、
考えなければならないことが山のようにある中で、
この「ゆるさ」を寛容している社会は好きだ。
ローカルだから寛容されるものが、
グローバルだと批判を受けることがある。
社会的な規範に基づいて、いつも正しくあることも重要だが、
わかっていて、あえて踊らされることもまた重要だ。
「その手があったか!」と、来年、山本太郎氏が、
ゆるキャラに扮して天皇陛下に近づくかもしれない。