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商社のお仕事

商社の仕事も、色々と変わってきているようです。


今でも商社の主な仕事と言うのは、流通の仲立ちをする事です。海外と日本、原料メーカーと製品メーカー、メーカーと卸売り店等を結んで、効率的に流通させる事。それが商社のそもそものミッションでしたし、今もその価値は変わりません。


しかし、私は以前から疑問だったのです。実物を右から左に動かすだけでそれほどの付加価値が付くのだろうか、つまり、ビジネスとして成り立つのだろうか、と。


日本には独特の環境があります。大きくは、島国である事と、固有の商習慣です。それゆえに発展してきた。しかし世界がフラット化する中で、その価値は大きく揺らいでいます。シームレスに、フラットに成る中で、物の流通インフラは日本国内では完結しなくなる。グローバルな流通では、日本の商社は非常に弱い立場にあります。

そこで、最近商社が盛んに行っているのがプロデュースです。


あちらの会社は技術を持っているが、資金とインフラが足りない。こちらの会社は、インフラはあるが設計能力は無い。こちらの会社は、全く新しい製品を持っているが、何に使っていいか分からない。

それらを繋ぎ合わせて大きな付加価値を生み出す、その為に仲立ちをする、仲立ちだけでなくお金も出して資本を入れて運用していく。いわば、ここの企業が持っている縦串に、商社が横串を刺す役割を果たそうとしているわけです。


本来そういう役目は銀行を代表とする金融機関の役目だったはずです。しかし日本の銀行は土地以外を担保として評価してくれない。技術は金融機関の担保にならないのです。だから、不足する資金を補うには、善意ある投資家を探す必要がある。今、商社がその役割を果たそうとしています。


実際には商社だけでなく、コンサルティング会社もプロデューサー化してきています。IBMは今や利益の40%をコンサルティングで稼ぐグループですが、コンサルティングだけでは高い付加価値を上げる事に限界があるので、各企業が何かをチャレンジする上での出資を前提とした活動に重きを置いてきている。


どちらも共通しているのは、何かを右から左に動かす事の付加価値が小さくなってきたと言う事です。情報でも物でも同じです。それはフラット化する世界では当然と言える。その当然の変化に対応としているのです。

まだまだ内容的には不満なところもあり、プロデュースと言うより独占権化という側面が強いのも事実ですが、その結果として付加価値が生まれなければそれも行き詰る。どちらにしろ、個別の縦串に対して、最適な組み合わせと言う横串を刺す役割がプロデューサーには求められます。


当たり外れもあるでしょうが、個別要求に応えなければ利益を上げる事が難しい時代です。これらの動きは、これからも大きくなっていくのでしょう。