もうすぐ電車が来る
俺の経験上マレーシアとインドネシアの電車は時間通り来る
タイは1~2時間遅れ当たり前で、インドはいった事ないけど聞くところによると数時間から酷い時は10時間近く遅れるらしい
東南アジアはどこでも同じだと思ってたけど、こうやって周ってみると国によって随分とザックリ具合から貧富の差や国民性の差を感じさせられる
出発までまだ20分あるし音楽を聴こうと思ってIpodタッチを出しては見たものの、この電車の旅は約10時間も続くわけだし、中に入ってからゆっくり選曲すればいいと思って時間だけ確認して、腰にくっついてるポーチに再びしまった
それに、ipodタッチを出した瞬間に周りのインドネシア人がちらちらと俺の方を見てるのも気になったので、あまりさらしたく無かったってのもあった
それはインドネシアだけじゃなくて、東南アジア人の間でIPhoneというアイテムはみんなの憧れの的なのだ
故にIphoneやPCのマックエアーなんかは一番盗まれやすい
IpodタッチもよくIphoneと見間違えられやすく、盗難の対象となり易い
フィリピンに滞在してるときも、自分の給料の数か月分をつぎ込んでIphoneを買ってる人を何人も見てきた
それだけマック製品は注目を浴びやすく、俺の知り合いもIphonを東南アジアで盗まれたと言う人は一人や2人ではない
電車が時間通り来て、今回は一番安いエコノミーの席でも、一応ちゃんと席はあって冷房も効いているし、すわり心地も悪くない
電車が走り始め、窓の景色もいい感じで流れ始めたので、そろそろ音楽を聴こうと思ってipodタッチを出そうと思って腰に手をやると、なんかちょっとすかしたような感触
腰にポーチをつけるときはいつもデジカメと一緒にしまうんだけど、若干もっこり具合がいつもと違う
手にIpodタッチの感触がない
慌ててポーチを腰から外して直接目で確認するも入っていない
一瞬現実を受け入れることが出来なかった
でも俺が腰のポーチを確認したときはチャックが開けっ放しになっていた
もちろんこの時点で考えられる一番有力な可能性はスリにやられたという事だけど、今までにも何回も腰のチャックを閉め忘れていた事はあるから、なんとも言えない
どうしても現実を受け入れることが出来なくて、ありえないとこまでくまなく探したけど当然あるはずも無く、この10時間音楽無しで過ごさないといけなくなった
というか、そういう事ではなくて、45000円もだして買ったipodタッチ(タイは今バーツ高だから高いのだ)をここで失ってまた買わないといけないという事に、そして誰かが自分の被害により徳を得ているとが許せないのだ
恐らくこういう事だ
チャックを閉めずに開けっ放しにしたのは自分で、そこからたまたま見えてるiPodタッチをこれいい機会にすったのであろう
実は電車に乗るときのプラットフォームがやたらに低くて、乗り口の高さが俺の腰のちょっと上くらいまであったので、20キロを超えるバックパックを背負っていた俺はどッかに手をかけて梯子を上るように片足ずつゆっくりと乗車しなければいけなかった
おまけに後ろにいた小さい子供が乗るのを手伝ったりと乗車時に少し手間取ったのだ
それまでは電車が来て人が自分の周りに沢山いる時は、誰かが触れれば気がつくように、常に腰のポーチに手をあてがってたので、やはり乗る瞬間にやられたとしか考えようが無い
これだけ用心してても一瞬の隙をついてスル技術は天晴れとしか言いようが無い
そんなわけでこの10時間、変わりいく車窓を、変わり果てたテンションでただただ眺めてるだけでした
電車を降りた後はいつもの通りまずは宿を探すんだけど、インドネシアはガイドブック無しで旅してるから、何処に安宿街があるかわからないし、既に九時を回っていてあたりは真暗である
そこでたまたま電車で隣の席に座っていた白人2人組みに話しかけて、一緒に宿を探そうってことに
特に凄いフレンドリーって訳でもないけど、目的が同じだったし、俺は道がわからないから丁度よかった
トーマス28とニック24、2人ともフランス人だけど、別に2人できたわけじゃなくて、彼らもインドネシアで知り合ってとりあえず一緒に行動してるんだとか
この界隈で日本人を見たことは無いが、安宿街をうろついてる白人は殆どフランス人で、あちこちからフランス語が聞こえてくる
俺たちが宿を探し始めたのも遅かったせいか安い宿は殆ど満室で、仲介人つけてもなかなか見つからない
俺一人だったら面倒くさくなって一泊くらい高い宿でもいいかってなるんだけど、彼らの旅のスタイルというかどういう基準で宿を選ぶのか興味があったので、彼らが決めるまでついていってみる事にした
もう十数件周っただろうか、こんなにゲストハウスを周ったのは始めてである
いつまで探すのか気になって聞いて見たら、エクストラベッドをつけれる部屋を探していたのだ
ジョグジャはドミトリーの宿と言うのがなくて、基本的にはダブルルーム。一人だとダブルの料金を払って泊まる事になるので1000円ちょっとで少し高め
3人だと一人余ってしまうんだけど、エクストラベッドというシステムを使うと、ダブルの部屋に500円+でもう一つベッドを用意してもらって、3人泊まれるようにできるのだ
そうすると全員500円くらいの出費で抑えられるようになるので、それが出来る宿をずっと探していたらしい
ありがたくその好意に甘えさせてもらい、俺たちは暫くの間コンパニオンを組む事になった
フレンチ訛りの英語は結構聴き取りやすくて、コミュニケーションも問題無さそというか、彼等もそこまで英語能力が高いわけでも無さそう
もちろん俺よりはよっぽど喋れるけど、北欧やドイツ、オランダ人とかその辺のヨーロピアン程ではない
旅のスタイルも旅の金銭感覚も大体同じだし、上手くやってけるんじゃないかなって思う
何よりもインドネシアに入ってから一週間ずっと一人ぼっちだったから、そろそろ旅の仲間欲しいと思っていたところだし
最近は前みたいに一人の時間が続いても寂しいと思うことはなくなってきたけど、やっぱ一人だとつまらないな~と、あまり多すぎても煩わしいし
そして俺たちには共通点がある
なんと全員インドネシアに入ってから何かを盗まれているのだ
フレンチ2人はデジカメで俺はIpodタッチ
ほんとここは盗難アジアですぜ
エキストラベッドがなぜがベッドではなく敷布団
日本ではずっとベッドを使ってなくて慣れていたので、俺はエキスラトラ蒲団を志願。男2人でダブルで寝るより下で一人で寝たほうがいいしね
ジャカルタでは特に興味を引くものも無く、わずか二日の滞在で移動したんだけど、金曜日にやってたナイトランというイベントに行ってきた
最初は夜にみんなで走りましょう程度のイベントだと思って軽い気持ちで行ったら出場者全員ガチな雰囲気で全員ゼッケンを腰につけていた
プロも参加していて、取材陣やカメラなども来ていて、ゼッケン無くても参加できるみたいなんだけど、あまりのガチの雰囲気にビビッて結局見学側に回ったのだ








