自分が一人っ子だってこともあり、両親以外の誰とも同居したことがないまま

結婚したので、「夫」を観察する(=初めて、自分と年齢的にも近い「他者」の

日常を、身近で観察する)のは、本当に面白い。


夫の名誉のために言っておくけど、別に、彼が特別に笑えるとか、ひょうきん者

だとか、いうわけではない。真面目でいたって平凡なサラリーマン技術者だし、

特別に変わった性癖の持ち主ってわけでもない。むしろ私自身の方が世間的に

見れば、よほどぶっ飛んでる(かなり、フツーじゃない部分多し)。


その、夫。


テレビを見ると、カレーのCM見れば「カレーが食べた~い」と言うし、牛丼のCM

見れば「牛丼、うまそーっ!」と言うし、マックのCM見れば「おぉ、マックには最近、

行ってないなぁ…」となる。特に食べ物のCMに対して、それはもう感動的なぐらい

見事に、狙い通りの反応をする。仕事が忙しくてほとんどTVは見てないはすなの

に、風呂場でふんふん♪とCMソングの鼻歌、歌ってたりする(本人は無意識)。


↑広告担当者にとって、何て理想的な対象なんだろう!


比べて、私。


最近、住宅賃貸あっせん会社のCMや、引越し業者のCMが増えたかな→うん、

もうじき春の就職・進学シーズンで、お引越しが増えるもんなぁ、とか、ボーナス

前になると、家電や自動車のCM攻勢が強力になるよなぁ、とか、考えを巡らす。

夏に大流行の「カレーのCM」が、夏後半になると「あったかシチューのCM」に

一斉に入れ替わるのを見て、しみじみ季節の移り変わりを予感したりもする。


↑あんたはマーケティング担当者か!なぜ、分析せずにはいられない?


私は家に引きこもりがちなので、ほとんど一日中、TVCMにさらされてるけれど、

まるで売り込みに反応しない。間違っても、CMソングを口ずさんだりしないし。

(一度聞けばほとんどのメロディーは嫌でも、脳裏に焼きついてしまうのだが…)


屈折してるよなあ、私。夫の反応の方が本能的というか、自然な流れにそってる。


そんなTV大好き夫だが、忙しすぎるため、世の流行には案外うとかったりする。


ほんの数日前に、Web上の掲示板でのやりとりについて、夫に説明しようとして

いたら、「スルーする」を知らないと判明(え、今更?!)。ふと心配になって、あれ

これの流行語で確かめてみたら、出るわ出るわ…知らないこと山ほど。


「KY」も「ギャル曽根/大食い」(←昨年の、流行語大賞に選ばれてなかった?)、

「放置プレイ」も「初音ミク」も…果ては、今や世界を動かす動画投稿サイトである

「YouTube(ユーチューブ)」や、「ニコニコ動画」さえも、全く知らなかった!!


夫:「何でそんなこと全部、知ってんの?!」

妻:「何でって、『パソコン○○』(我が家で購読している雑誌。夫が代金払ってる)

に載ってることがほとんどだし、ニュースや新聞でも、普通に話題になってるよ!」


…お互い、あまりの情報格差にボーゼンとなり、しばし沈黙(笑)。


ダメ押しに「orz」聞いてみたけど、やっぱり知らなかった。

(注: orzは、○| ̄|_→人のメゲた姿を表す、一種の象形文字的な使用法。)


同じ家に住んでて、まあ昼間やってることは全く別々とはいえ、一応は人生を共有

している、はずの相手が、実はこんなにも違う感覚を持っているとはね。これだから、

夫を観察するのって面白い。「他者」に対する興味は、本当に尽きない。


いや全然、断じて、夫のことを笑いモノにしてるつもりはないんだけど。







夫の生活リズムは、とってもわかりやすい。


普段は、仕事やプライベートな用事などで忙しくしているので、あまり目立た

ないけれど、旅行でビーチリゾートに滞在したりすると、見事に自然に戻る。


朝、明るくなると、自然と目がさめる。


常に空腹気味なので、おいしく食べる。お腹一杯になると、まだ残っていても

自然とそれ以上、入らなくなってやめる。


で、食べたら出す(笑)。常に快腸なヤツなのだ。


満腹になると、自然と眠くなって、食後はひと眠りする。


そして、昼間は何か活動せずにはいられない。ゴロゴロ・ダラダラは本当に

疲れている時にしか、できない。


アドレナリン系の運動をすると、気分がスッキリする。ちょっとしたウツなんか

忘れてしまうそうだ。


運動すると、お腹がすく。お腹がすくと、「寒い」(エネルギー切れで体温低下)

「気持ちが悪い」(どうやら血糖値も低下)と言い出すので、実にわかりやすい。


こんな場合、次の食事まで待てない時は、あめ玉か、冬ならしょうが湯で糖分

補給してもらう。これで見事に上記の症状がおさまる。


夜も、一日活動して、夕食を食べたら、日没後わずか数時間で、もう眠くなる。

そして、用事がなければそのまま、ぱったり寝てしまう。なので、我が家では

夕食・5時、就寝・8時なんてこともある。(大人二人の家なのに、こんな調子)


何というか、すごい。人間以前に生き物として、何て正しい生活リズム。


私は摂食障害(過食症)があるので、飢餓感はあっても空腹感がわきにくく、

(それに、注意力も今ひとつなので)食事するのを忘れたり、かと思えば、

満腹でもまだ、目の前にあるものを食べつくさずにはいられないことが多い。

一応、体力維持のために日ごろから運動はしているものの、夜だって、薬を

のまないと自力では眠れない。


それに比べて、どうよ、この夫!


今年の正月、夫の親族と一緒にごちそうを囲んでいた時、夫があまりに食べ

なくてすごく焦ったけど(料理を出してくれた方の手前、困ってしまった)、

考えてみれば、年末から帰省だの何だのと忙しく、精神的には疲れていた

ものの、要するに運動不足。当然、体重も増えていたから、食べられなかった

らしい。


その後も自然と食欲のわかない日が続いた。まあ、体重計ったら増えている

とわかったので、「じゃ、食事作る量も減らしとくね」ってことで、何とも自然に

ダイエット。結局、仕事が始まって多忙になり、少々過労気味で、週末ごとに

仲間とスポーツを楽しんで発散する、といういつもの日常が戻ってくると、じきに、

すとんと体重が落ちた。


そしたら見事、食欲も戻ってきた。


夫、すごすぎだ。


身長180cmで常に70kg以下をキープしているくせに、メタボ恐怖症の夫を持つ

というのも、それなりに困ることもあるんだけど(何か自分も、「太るな」と言われ

ているかのような、妙なプレッシャーを感じてしまう)、それでも、この夫を見て

いると、人間って本来、うまくできてるんだなぁと感心する。


自分が生き物としていかに故障してるかも、思い知ってしまうのだが…。

(朝起きる以外は、集中するのも活動するのも眠るのも、何をするにも薬の助け

が要るって…生き物としてどうよ? と思うと、何とも情けなくなる)


先週末、長々とドライブして大きな書店に連れて行ってもらい、見ました↓。


alien2008
自分の本(『エイリアンの地球ライフ 』、左下の黄緑色のオビのやつ)が…

平積みされてる!!


柄にもなく、じーんときた。


自分の本が本物の書店で売られている、というのはもちろん、それだけで

すごい。すごすぎる。でも、ここにくるには、担当の編集者はもちろん、校閲者

(テニヲハから事実関係まで、すべてを『正確にする』仕事)や、装丁デザイナー

や、オビを書いた人や、営業担当者(書店に発注を促したり、店内のどのセク

ションでどういう風に置かれるかを工夫し、尽力してくれる人)や…本を輸送する

配送トラックの運転手さんにいたるまで、たくさんの、「顔の見えない人たち」

がいてくれたからこそ、なのだ。


何て不思議なんだろう、本当に魔法のような、すごいことだと思う。


ひたすら、感謝。


↑の写真は、そのすべての記念。


(しかし、店内、撮影していいのか…ごめんなさいっ!もうしませんm(_ _)m)


ともあれ。


突然の高熱も下がったし、何とか日常生活に復帰しなきゃと焦る今日このごろ。



無事発売になった…らしいです↓。

『エイリアンの地球ライフ―おとなの高機能自閉症/アスペルガー症候群』


らしい、というのは、地方暮らしで近くに大きな書店がなくて、実際に自分の

本が書店にある光景ってのを、まともに見たことがないから。


で、お祝いムードか?というと、全然そんなことはない、というか、それどころ

じゃない。


実は昨日から40度に迫る勢いの高熱を出していて、ガーゼ毛布にくるまって

すごい悪寒に耐えてる状態。正直、喜んでる余裕はない…(←情けない)。


しかも、カゼやインフルエンザとはっきりしていれば、まだいいんだけど(寝て

れば治る)高熱と悪寒だけで、他の症状が何もない。前回、高熱を出した時は

肝機能異常と白血球数の激減で、個室に隔離入院させられたってこともあり、

用心のため、フラフラしながら自転車で内科へ行き(他の交通手段はない)

血液検査をしてもらった。


解熱剤ももらったけど、あんまり効かない。今日はふとんにパソコンを持ちこん

でいる。(私のB5モバイルノートは、もっぱら居間と寝室を行き来するために

使われている←もっと情けない)


微熱ぐらいはしょっちゅうだけど、こんなに熱が上がることはさすがに、珍しい。

なのになぜ、それが本の発売日と同時に来る?!


女の人には四十代の厄年って、ないはずなんだけどなぁ…。

はあ~っ。


今年は神戸で年越し。


nenga08

いつも関東の内陸部に住んでるので、久々の海!!

それだけで、実にわかりやすくゴキゲンになった…。


寒波のせいで、瀬戸内らしい温暖な感じはなかったけれど、(大晦日には

雪までちらついた)やはり乾燥の度合いは全然違っていて、「海のそば」を

実感。


昨日,、1月7日は朝食に七草がゆを食べ(夫、残業で毎夜遅いので、朝に

なった)、これで我が家の正月も終わり。


あとは結婚記念日と、(阪神淡路大震災の)追悼式。この二つは私の中で

つながっている。何せ新婚旅行から帰った直後に震災があったのだから。


今年はそれにもう一つ、大事な節目が加わっている。

追悼式の翌日、1月18日に、『エイリアンの地球ライフ』(新潮社)の発売日

がくるからだ。


発売日が18日でよかった。17日は私にとって「喪」の日。間に何年かブランク

はあるけれど、神戸に生まれ、育ち、震災の1カ月前まで神戸に住んでいた

ので、17日は(たぶん一生)、「自分にとって特別な日」だからだ。もし一日前

に発売だと言われいたら、きっと素直に喜べず、複雑な思いだったろうと思う。


17日は震災関係のことや神戸のことだけでなく、インドネシア大津波について

考える日でもある。津波のあった「年末」でなく、たまたま、同じ年の夏休みに

被災地を夫婦で訪ねていたのは、あまりにもこわすぎる偶然だから。自分たち

が現地にいたあの時、あの場所にいたあらゆる人々が、その後どうなったかを

考えずにはいられない。一人でも多く生きていてほしい、と真剣に思う。


そして、私はこの日、かつて身近にいたあらゆる「今は亡き人々」のことを想う。

年齢を重ねるにつれ、そういう人たちが増えていく。


人が生まれ、生き、ほんの偶然で出会い、思い出が残るって、すごいことだ。


特定の宗教を信じてはいないけれど、めぐりあわせってあるんだなあ、とか思う

今日このごろ…。


これを目にするあらゆる皆様にとって、今年がよい一年でありますように。