今年もお盆がめぐってきた。
特定の宗教に属さない主義で、家にブツダンもカミダナもなく、初詣やお墓参りの習慣もない家に育ったので、
私がお盆の存在をちゃんと知ったのは、なんと大人になってから。
それも、「仕事が休みになる人が多くて、帰省ラッシュで道路が大渋滞する頃」という程度の認識でしかなくて、
実際に皆さんがお盆にどんな行事をしているのかは、いまだによくわかっていない。
地域によって、いろいろな行事があるけれど、基本は、迎え火をたいて祖先の霊を家に迎え、
何日かおもてなしして過ごし、送り火でまたあの世に送り返す、といったものらしいけど……。
それならなぜ、お盆にお墓参りをするんだろう?
このことが、ずっと不思議だった。
お盆のあいだ、霊が家に戻ってきているんだったら、お墓は留守中なんじゃないのかな?
(不謹慎な疑問だったらすみません)
そんなことを思っていたら、仏教のある宗派のお坊さんが書かれた、大体こんな主旨の文章に出会った↓
「そもそも、お墓に祖先の霊がいるわけではありません。
亡くなった人はお墓の中に眠っているわけではなく、すでにあの世に旅立ってしまっています。
お墓は、故人を敬い讃えるために建てるもの。故人のためではなく、生きているわれわれが、
祖先のこと、亡くなった人のことを想う、気持ちのよりどころとするためにあるのです」
なるほど、そういう考え方もある、と知ると、私の長年の疑問も、少し解消されたような気がする。