「キャベツよりももっと深い気持ち」
アリス高崎
ブログ担当 N です
しばらくの間、心身ともに具合を悪くして、アリスに来ることができなくなっていた1人のメンバーが、久しぶりに夕方顔を出すことができました。
まだ帰らずに残っていた数名のメンバーがいたので、
久しぶりに顔を合わせて色々とお話をすることができていました。
よかったぁ
解散する帰り間際に
僕が言いました
「こうして久しぶりに〇〇さんがやってくることができたから、早く元気になって、またアリスに戻れるように、誰か何か
『励ましになるような言葉』
を言える人、いますかね?」
適当に何のあてもなく唐突にむちゃぶりをみんなにしてみたわけです。
すると…
1人の女性が
「はい!❣」
と手をあげました。
「あー、すごいね!
『励ましの言葉』を思いついたんだ、ぜひ伝えて下さい!」
唐突な僕の呼びかけに一体どんな励ましの言葉を言ってくれるのかと楽しみに耳を傾けました。
「キャベツを食べてください!!❣」
全く思いもやらないような発言だったので、僕も周りの人たちも思わず笑ってしまいました。
「なんで急にキャベツの話が出てきたの?」
尋ねてみました。
「私、最近毎日キャベツを食べているんです!
そしたらなんと、心も体も元気になってきたんです!
だからぜひキャベツを食べてください!❣️」
う〜ん
なんとも微笑ましい励ましの言葉だなぁ
「あーありがとう!
じゃぁできるだけこれからキャベツを食べるようにしてみるね、」
励ましてもらった方のメンバーも笑いながら、うれしそうにそう答えてくれていました。
…すると数日後…その女性がアリスに来た時、何冊もの本を持ってきていました。
なんの本かと思って見せてもらったら…全部キャベツの料理に関する本でした。
そしてその本を他の人たちに見せて回っているのです
いかにキャベツが大切かということを、
どんなふうにキャベツの料理をしたら美味しくキャベツが食べられるかということを
みんなに伝え回ってくれているのです。
それもまたなんとも微笑ましい光景でした。
そして、それからまた数日経ったある日の出来事です。
その日の作業も全部終わり、
みんなが帰って行く時、
そのキャベツの女性が、帰り間際に、僕に話しかけてきてくれました。
「あのぅ…伝えたいことがあるんですけど話してもいいですか?」
もじもじとしながら何やら話しかけてきてくれました。
「はいはい、なんでしょう?」
気軽に僕が答えると、
彼女はその伝えたい気持ちを僕に伝えてきてくれました。
「…あの…私…思うんですけど…Nさんは
『自分が理解してもらいたい』
という気持ちより
『誰かを理解したい』
という気持ちの方が、すごく強いんだなぁって、
見ていてそれを感じるんです…」
もじもじしながらも思い切って伝えてきてくれた言葉がそんな言葉でした。
「 え?、そうかなぁ?、
どうだろうなぁ?
自分ではよくわかんないけど、そう言ってもらえたらうれしいなぁ。
どうもありがとう、そんなお褒めの言葉をいただいて。」
「 はい、私もそんなふうに 『誰かを理解したい』 と思えるようになりたいんだけど…
…なりたいんだけど…
…私にはまだ…
『理解してもらいたい気持ち』
がたくさんありすぎて…
…まだ誰かを理解しようという気持ちを優先することができないんです… 」
まっすぐな瞳で、まっすぐな想いを僕に伝えてきてくれました。
「 あーそうなんだー。
でもそんなふうに
『誰かに理解してもらいたいと思う自分自身』
が、たくさんいるっていうのはそれは素敵なことだね! 」
と僕が言うと、
「そうでしょうか…?」
と首をひねるのです。
「そうだよー」
と僕が言うと、
「はぁ…そうですかねぇ…?」
とまた首をひねりました。
「 ところで、そんなふうに
『あふれるほどに、
誰かに理解してもらいたい自分自身の気持ち』
ってどんなのがあるのかな? 」
と、
試しに尋ねてみました。
試しに尋ねてみたという感じです。
つまり…そんなの答えられるわけないって思ってたからです。
『理解してもらいたい』
っていう心は誰にだってあると思うけど、
じゃあ、
『自分の何を理解してもらいたいの?』
って尋ねられたら、
そんなの答えられるわけないって思うから。
『う〜ん、ちょっとわかんないです』
と言う答えが当然返ってくると思ったんですが…
そうではありませんでした。
はっきりとしたシンプルな答えが返ってきました。
「キャベツです!❣」
僕はそのシンプルな答えを聞いて思わず笑ってしまいました。
「 えっ!? そんなに
『あふれるほど誰かに理解してもらいたい自分の気持ち』
って、キャベツのことなの? 」
「はい!」
何の躊躇もなく、まっすぐな返事が返ってきました。
「そうかぁ、溢れるほどにキャベツへの想いがあるから、
その、溢れるような想いを誰かに理解してもらいたいって思うんだね、」
「はい!そうなんです!」
思わず僕は笑いながら、
「そりゃあ、誰かに理解してもらいたいね。
こんなに毎日キャベツを食べて、
こんなにキャベツをみんな勧めてるんだもんね、」
と言いました。
そこで会話が終わったのかと思ったら…
しばらくもじもじとした後、
また再び彼女は僕に声をかけてきてくれました。
「…あの、今、私は…
『キャベツのことをわかってもらいたい!』
と言ったけど、
確かに、キャベツのことをわかってもらいたい…と思っているんだけど…
でも…でも…Nさんは…
私の
『キャベツのことよりも、もっと深いところの気持ち』
を理解しようとしてくれているような…
そんな気がするんです!」
と真面目な顔をして必死になって僕に伝えてきてくれるのです。
「あー、そうなんだぁー、そんなふうに感じてくれるんだぁー
ありがとうね、
でも 『キャベツの心』 は相当深いと思うよ。
『キャベツの心よりもっと深いところにある心』
ってどんな気持ちなのかなぁ?」
僕は笑いながらそう問いかけました。
「う〜ん…キャベツのことよりも、もっと深いところにある気持ちは…
…それは…それは…私にもわからないんです…
私にはわからないんだけど…
でも…Nさんはそれをわかろうとしてくれているような…そんな気がするんです!」
う〜ん…キャベツよりもっと深いところにある気持ちかぁ
キャベツよりもっと深い気持ち
キャベツよりもっと深い気持ち
理解しようとしているか、していないかと問われれば
理解しようとしているよ。
キャベツより深いところにある気持ちを。
わかっているかどうかと問われれば
たぶんわかっているよ。
わかっているというより
伝わってくるよ。
その女性の心の銀河の中にある光の粒子の粒がキラキラキラキラと輝いて、
さらさらさらさらと僕の心に流れ込んで伝わってくるよ。
「自分が毎日キャベツを食べていたら、心と体が元気になったから、
みんなにもたくさんキャベツを食べてもらって、
みんなにも、心と体が元気になってもらって、
幸せになってもらいたいんだよね、」
「はい!
そうなんです!❣」
わかるもわからないもなく
理解できるも理解できないもなく
流れ込んでくるよ
キャベツの心のもっと深いところにある
美しい心の銀河の光の粒子が
さらさらさらさらと僕の中に流れ込んできて
キラキラキラキラと輝いているよ