白龍園(京都⑧) | アリスカフェへようこそ3

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叡山電鉄、鞍馬線の貴船駅の手前の二ノ瀬という無人の小さな駅から徒歩10分ほどのところに「白龍園」という庭園があります。鞍馬山のふもと安養寺山麓に広がるこの庭園は 青野正一氏(青野株式会社社長)が 1962年から家族や社員、地元の有志たちだけで作り上げたものだとか?

 

重機も入らない山の斜面を耕作して、道を作り、石段を積み上げ、朱色の橋を架け、見晴らしの良い場所には東屋を作り・・・、こうしてこの広大な庭園は生まれました。現在はアパレル会社の所有だとか、ネットで読みましたが、定かかどうかわかりません。この庭園は 春と秋だけ一般開放していて、今回友達のKさんが行ってみたいとの事で訪れました。

1時間半ほどの滞在時間中、入園者は 他に二人だけでした。「緑滴る」という表現を聞いたことがありますが、まさにその言葉がぴったりの新緑がまばゆい庭園でした。秋の紅葉はもちろん、春の桜、雪に覆われた白一色の白龍園もぜひ観てみたいとおもわせるような、何というか「神々が宿ったような」庭でした。

園内は結構アップダウンがあり、苔むした石段は気を付けて登って下さいと、最初に注意を受けます。途中には 苔の手入れをしている人をみかけました。この雲上の庭園のような場所を維持していくのに、いったいどれだけの労力が払われているのでしょう?

 

それが春と秋だけしか入園出来ないのはもったいないと思いました。ただ車もほとんど通らない静かな山里に、観光客が押し寄せても、地元の人達も迷惑な話でしょう。それにしてもこんな辺鄙な場所に、こんなすばらしい庭があるなんて、本当に何度来ても京都は奥が深い。

 

↓ 叡山電鉄鞍馬線の市原駅と二ノ瀬駅の間には「紅葉の回廊」とも言うべきもみじのトンネルがあります。紅葉の頃はさぞや・・・と思いますが、青紅葉も、とても美しかったです。

無人の二ノ瀬駅の可愛い佇まい