感情と個体差(鶏ばなし) | Rakuenありす ~自然農園/農薬・化学肥料不使用

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孵卵器で孵ったペキンバンタムとポーリッシュの雛ダンテ。
生まれて初めて育児ノイローゼを体験したヒヨコ育て。
ダンテの娘アビーは神経質で、
乱暴者で大食いいたずら坊主の南部かしわ鶏。
棲息生物の方が運営者より強い「Rakuen」日誌です。

2023年9月20日

 

感情と個体差(鶏ばなし)

 

 南部かしわ鶏はわりと乱暴者というか凶暴のイメージがあった。

 今回、このかしわちゃんを畜産試験場に注文してくださった方が、やはり沢山鶏を飼っていて、南部かしわ鶏や、ゴマ色をした大きな鶏や、シャモ系の子たちを一緒に育てている。半分、食肉として食べるために飼っている方で、燻製を作る装置も手作りしている。

 同じ小屋で数種類の鶏を育てているのだが、トリって、獣と違って、秩序がないというかルールがないというか。降参したらそれ以上攻撃しないという情けがない。相手を殺すまで攻撃する。

 で、何度か鶏同士の闘いで、せっかく買ってきた若鶏を殺されたりしたそうだ。

 というハナシを聞いていたので、かしわちゃん達を、一緒の場所で飼って良いのか、ちょっとだけ、悩んだ。しかし、「ストレスが少なければ大丈夫ではないか」理論を信じることにしで、結局ハウス内で他の子と一緒に生活させている。

 朝、早朝バイトから戻って一息ついたら、ペンペングループも外に出し、ハウスの扉も開け放して自由に外に出られるようにしている。そのときに、一緒に餌も与える。

 

 アビー(ナミちゃんの子♀)

 さっピヨ達♀

 

 そういえば、天ちゃんの卵をあっためていたタム子の雛が13日と14日に孵って、現在2羽のヒヨコがいる。

 いや、実はこの件に関しては複雑怪奇な経緯があり…。

 夏のくそ暑い時期に、最初、天ちゃんが抱卵に入った。しかし、こんな暑さの中、巣にこもっていたら暑さで死んじゃうじゃん、と思って、卵を取り上げて巣から出した。天ちゃんはわりとすぐに諦めて外に出るようになった。10日ほど置いて、次にタム子が抱卵に入ってしまった。まだまだ暑かったので、やはり卵を取り上げて外に出した。しかし、タム子はしつこかった。外に出しても出しても、いつの間にか戻っている。そして、何もない巣をあっため続けていた。そこに抱卵明け(?)をした天ちゃんが卵を産み始めた。すると、当然、タム子は喜んで卵をあっため始めてしまった。

 さて、ここからだ。

 毎日、1個ずつ卵を追加していた天ちゃんだったが、さすがに4個以上は多すぎだろうと、4個に印をつけて、それ以上の卵は取り出していた。しかし、ある程度の数を産んだ天ちゃんは、同じ巣箱に入ってタム子から卵を取り返し、自分があっため始めた。タム子は隣に座っているだけだったり、卵を1個だけ抱いていたり…、みたいな状態。

 朝、餌をあげに行くと、天ちゃんはわりと普通に出てきて一緒に食べることが多かった。巣を見るとタム子が座っている横に卵が4個放置されていたりする。

 なんなの、天ちゃん…と思い、卵をタム子の下に入れてやったりしていた。

 それでも、ふと気づくと2羽が一緒に並んでいることが多かったので、まぁ、なんとかあっためられてはいるんだろうな、と思った。しかし、実は気掛かりがあった。ペンペンがタム子だろうが天ちゃんにだろうが、交尾しているところを一度足りと目撃したことがなかった。どうせ、すべて無精卵じゃないだろうか、という気がしていたのだ。

 それでも、抱き始めた日から計算して、もしも孵るとしたら13日以降だな、と思っていた。しかし、13日は忙しくて見るのを忘れていた。翌14日にふと見ると、黒いヒヨコが2羽、頭を出していた。

「孵ってる!!!」

 しかし、またまた問題が起こっていた。

 トニーやマクギーが、巣ごもりしているタム子…天ちゃんにもだろうか、いずれ、卵をあっためている雌に、交尾しようとして襲い掛かり、お母さん達は怒って大騒ぎ、ということをやらかしていた。

 ヒヨコが生まれてしまったら、落ち着いて子育てしたいだろうと思い、今回は、最初からあっためていたタム子にヒヨコを任せることにして、産まれた2羽とタム子だけを下の扉がある空間に移した。残りの2個の卵もまだ孵る可能性があるので、それは、天ちゃんに抱いてもらおうと考えたのだ。

 しかし、ヒヨコと一緒のタム子は良いとして、天ちゃんはタム子もヒヨコもいなくなってしまったら、もう残りの卵も放棄してしまったらしい。一度、あっためる素振りを見せたので朱鷺(shuro)は安心してそのままにしてしまっていた。

 共同運営者が気づいてタム子のお腹の下に入れてやった残り2個は、しかし、そのときすでに死んでしまっていたらしい。

 後日、共同運運営者に頼んで確認してもらった残りの子たちは、あと1日あっためてくれたら孵った筈の命が1個、もう1個は無精卵だったそうだ。

 ということで、タム子のあっためた天ちゃんの雛2羽。雌雄を確認していないので、どっちでも良いようということで名前を考えた。

 今回も、黒い子が2羽で、お腹が白くて見た目ペンギン。ペンの方はお父さんのペンペンに使ってしまってるので、一羽、目の縁が白い子をギン(銀)。もう1羽は金属つながりで、クロム。

 ということになった。

 

 …ギンとクロムばなしが長くなってしまった。

 

 本題に入ろうと思う。

 ということで、かしわちゃんに他の子たちが攻撃されて怪我をしたりするようでは困るなぁ、とちょっとは考えていた。

 最初、若鶏だったかしわちゃん達は、それでも自分より小さなさっちゃんやナミちゃんに突かれると逃げていた。特にさっちゃんもナミちゃんも「お母さん」だったので、余計によそ者は排除したかったんだろうと思われる。

 天ちゃんの子、ダッキーとネオンは、当初は天ちゃんに色合いが似ているせいか、さっちゃんナミちゃんみたいに自分たちを突かないからなのか、かしわちゃん達に懐いて、いつもくっついて歩いていたが、現在、餌を食べるときは、多少はかしわちゃん達に突かれて、逃げたりすることもある。あと、この2羽と3羽は、不思議なつながりというか、きょうだいみたいな感じで、じゃれ合って遊んだりしている。

 そして、ダンテの大きさを追い越したかしわちゃん達。今ではさっちゃんやさっピヨを突いて追い払うようになってしまった。これだけ自由にさせてストレスなく育てても、やっぱり南部かしわ鶏は乱暴者なんかなぁ、と思っていたのだが、よく観察してみると、激しい性格のさっちゃん一家のことは目の敵にするが、穏やかなナミちゃんには攻撃をしない。仲良く一緒に餌を食べて、並んで水を飲んだりしている。

 あ、そゆことか!

 やはり、どんな生き物にも、個体差があり、感情があり、好き嫌いがあるのだ。すごいなぁ。感情はあるよ、やっぱり。それを気づいてあげられるかどうかだけ。

 ダンテ以外、抱っこ出来る鶏っていえば、タム子やペンペンはなんとなく捕まって抱っこ出来たりするし、何気にマクギーも捕まって抱っこされたりする。しかし、他の子たちは一切無理。

 シロちゃん、きーちゃんは、作業しているとすぐ手元に来るので、時々捕まえられるけど、抱っこされ慣れていないので、抱っこしてもけっこうイヤがる。そして、すごくでかくて重い。抱っこした感触が、ダンテと違って、すごく「肉!」という感じ。

 鶏ばなしは尽きないが、今日のところはこれまで~。

 

 マロンとネージュ。

 マロンとネージュとノア。皆女の子、だと思う。

 これはブラン。ブランは首回りがちょっとメルハちっくな色合いになってきた。

 マロン以外、顔がちょっと怖い。マロンはダンテ顔で後の子たちはさっちゃん顔(と、共同運営者が言っている)。

 ネオン。天ちゃんの子♀。ちょっと赤い羽根が出てきた。

 マクギー。さっちゃんがあっためたナミちゃんの子♂

 ラスティ。さっちゃんがあっためたナミちゃんの子♀

 ジェーン。ナミちゃんの子♂

 ジェーンとトニー。トニーはさっちゃんの子♂

 これが噂の天ちゃん♡

 ハルくん=^_^=

 マノア(=^・^=)