妊娠した。とわかって、ひとしきりうれしさがこみあげてきてから
急に怖くなりました。
ちゃんと健康で生まれてくれるんだろうか、
という不安です。
そしてこれが10ヶ月続くのかと思うと、どうしようって思いました。
病院をでて母に電話をしました。
とても、とても喜んでくれて、ちょっと泣けました。
それから、少し考えて・・・きよしくんには会ったときに話すことにしました。
それは、今思えば、まだ胎のうが見えていないという先生の言葉に
一抹の不安を覚えたからでしょうか。
その週末、きよしくんが帰ってきて、妊娠のことを伝えました。
治療していたことも黙っていたのですが
驚くふうでもなく、喜びをあらわにすることもなく、彼はこう言いました。
「まだ、わからないね」
やっぱり、この人変わってるー☆
でも、やっぱりうれしかったんでしょうね。
すぐに義母に電話をしていました。
私としてはもう少し黙っていて欲しかったのですが(**)
それからクリニックへ行くまでの1週間のなんと楽しかったことか。
本屋に行ってベビー関連の雑誌を見たり、
予定日はいつになるのかなーなんて考えて
大好きなお酒だって飲まなくても平気!でした。
1週間後
クリニックに行って内診。
もうだいぶ慣れていたので、先生のちょっとした反応で
経過が良いのか、思わしくないのかがわかるようになっていました。
なにか・・・悪い予感がしました。
診察室で「胎のうが見えません、このまま育たない確率が高いです」
と言われたときには、なんとなく覚悟ができていたように思えます。
妊娠すれば、それで終わりだと思っていたら・・・
調べてみたら、けっこう高い確率で育たないものなのですね。
それでも、ここに今赤ちゃんがいるのは確かなこと。
すこしでも望みがあるのなら信じてみよう!
上司と、親しい会社の友達には報告。
少しは妊娠初期の兆候も見られるようになり、(とても眠い)
不安はぬぐいきれませんでしたが幸せな時間が過ぎていきました。
2回目の検診で、ようやくエコーに胎のうが確認できるようになりましたが
状況は好転しませんでした。
最後のチャンスの検診で
「亡くなっていると思われます」 と言われて
「そうですか」 と答えて
流産の処置をする日を相談していて、急に、
涙がでてきてしまいました。
知らない人の前で泣くのは初めてです。
「すみません・・・」と言った私に先生は無言でうなずいていました。
きっとこんな光景は日常茶飯事なんでしょうけれども
あたたかい表情でした。
待合室に戻る前に涙は止まりましたが
私の顔を見た人は泣いたことがわかったと思います。
私は、あの日無言で泣いていたあの人になっているんだなー、と
ぼんやりと思っていました。
きよしくんは、私の報告を聞いて、
また、淡々と
「だから、僕はわからないっていったでしょ。しょうがないよ、こゆきちゃん。」
なんか、その期待度の低さに救われました☆
9週目にはいって流産の手術を、しました。