「アリス...みんなに会いに行く?」
(うん)
「アリスパパ、なにするの~?」
「ホーちゃんに、服をつくってあげる」
「えっ?」
「人気のボーダーに
流行りのペーパーキャップを
合わせてみました...」
「ずり落ちる心配がないので、
活発なホーちゃんには
ぴったりのアイテムです」
「ブルーとホワイトの
組み合わせが
バッチリあった清潔感ある
おしゃれコーデ...
洗濯しなくても大丈夫です」
私が最後に頼れるのは、
やっぱり大好きな人たちでした...
家族だったり、友達だったり。
(ホーちゃん、せいらママ、
お願い、力を貸して...)
自分の声が悲鳴のようでした。
(アリスならできるっていって)
少しだけ胸を満たす恐怖が
遠ざかっていく気がしました。
(あと三回...)
涙がこぼれました。
(ありがとう...なんだか、
ちょっと落ち着いたみたい)
(パパ、私、たたかってくるね)
「うん、いって勝っておいで」