冬の一心行 | 続・阿蘇の国のアリス
「春になればね...」


子供の時、
年配の女性たちの会話のなかに、
よくこの言葉を耳にしました。


子供ごころにその言葉が
奇妙に聞こえました。

春って、二月なの、三月、四月?

どうしてもっと
具体的に話さないんだろう。

それに、
春になれば何があるのだろう。


「世界地図を描いたら、旅の始まりです」


年が明けても
まだ春は遠いのが実感です。


それでも寒中、
人々の暮らしのそばで
木や花の芽は春にむかって
身を育んで、芽吹く時間を、
開花の時間をじっと待っています。


明神そば


DACCO


パパとママは
明神池でそばをたべたあと、
DACCOでトーストもたべました。


偶然、
モンベルのお姉さんに会って、
春の山登りの約束をしました。

DACCOさんが引き取った
保護犬エイトくんですが、
なかなかなついてくれず、
散歩も怯えて外に出たがらないそうです。

それでも、
可愛くてたまらないと、
うれしそうに話してくれました。


「アリス、一心行にいってみようか」

一心行とは大桜のことです。




やがてその時を迎えると、
自然だけではなく
私たちのこころもふくらみ、
はなやいできます。


春は四季のなかで
何かがはじまる期待を抱く季節です。


「アリス、ひでさんに続いて、
ココママさんがパピーを迎え入れたよ」


「私は、ココママさんを見守りたい...」


「ビスコくん、メイちゃん、
めいめいちゃん、さらには
バースくん、めいちゃん、
リーちゃんを見守りたい...

それは記憶すること、
忘れないことに尽きる」


2017年4月




「ねぇママ、今年桜見れるかな?」