阿蘇の国の年越し | 続・阿蘇の国のアリス
(去年の
8月17日に倒れてから、
1年4ヵ月の月日が流れたんだね...)


(気がつけばいつの間にか、
大みそか...。

年齢は他人ばかりがとるものだと
思っていた...)


(ねえパパ、私、年を越せるかな...)

「越せるとも。
皆といっしょに新年を迎えられる」


(ほんと...うれしいな。
ちゃんと書いてね。
私の感謝の気持ちを、
最後にみんなにちゃんと伝えて)

「いつもちゃんと書いてるよ...チッ」


(みんながいてくれたから、
今日まで私は生きてこられた...)


(まったく見知らぬ人々が
私の世界に目を向けてくれた。

おかげで、
閉ざされた世界から抜け出て、
かすかな光を垣間みれた...

ほんとうだよ、ありがとう)


※久木野庵さん


待つこと、40分


釜揚げそばのできあがり。


(それからね、
どうしょうもないときは、
みんなの名前を
パパといっしょに
つぶやいているんだよ。

バースくんの名前は、
今でもつぶやいてる...

阿蘇の国では
バースくんは今も生きていて、
私といっしょに闘ってくれてる。

リーちゃんも、
めいちゃんも、そう。

みんな私のなかにいる。

私が死んだら、
ジュジュくんやルイくんのなかに入って、
私が守る)


(だから、
死んだペット達は今も生きてるの。

愛する者のなかで永遠に生き続けてる)




「アリスに...」


「アリスに」


※あか牛の館


「忘れはしないよ、時が流れても~♪」


「いたずらなやりとりや~♪」


「さよなら、きみの声を、
抱いて歩いていく~♪」


一年間、
「続・阿蘇の国のアリス」を
読んでくださいまして、
ありがとうございました。


「アリスガーデンにシカがきてる」


(パパ、あの日の約束、後悔してない?

すべてを正直に
分かちあうというあの約束)


「後悔してない。
これからもたぶん、ずっと」

(なら、いいや。私もだよ)




(良いお年を...)