朝日が空の半分を白く染めていく。

空も山も美しかった。
そのなかで一番きれいだったのは...

もちろんアリス、きみだ。

「立てる?」
(立てない...)

「じゃあ、寝たままでオシッコしなさい」
(うん)

ビールのようなオシッコをしたら、
パパとママは会社の会議にいきました。

(早く帰ってきてね)

パパとママが
会社から帰ってくると、
私はホッとしたせいで
ウンチを漏らしてしまいました。
(ごめんなさい...)
ウォシュレットされながら
泣き笑いの顔になりました。
パパは必至でうなずき、
私の頭を抱きました。
ようやく生き返った気分になりました。

「おーい、アリスちゃん」
幻聴がきこえました。
声の方向に顔をあげると、
今度は幻が見えました。
二人が近づいてきました。
先頭はバースくんで、
右にルナちゃんが控えていました。
「ぼくたちが組んでいれば、
きっとだいじょうぶだじょ~~!」
心がねじれてしまうほど
うれしい言葉でした。
「いつか三人で遊びましょう♪」
ルナちゃんがまぶしそうに
遠くを見つめたままいいました。
西の空では夕日が透明に
燃え立っていました。
「ありがとう、ルナちゃん、バースくん」