雨のイブ | 続・阿蘇の国のアリス
※2016年12月24日

「始まっちゃう...」


ゴールデンコテージから
走って5分のところに...

「ハッ、ハッ、ハッ、...」


毎年、
クリスマスパーティに招待してくれる
「オーベルジュ森のアトリエ」
さんがあります。

「こんにちは~♪」


2017年12月24日


「ねえ、パパ。
去年のパーティのメッセージ、
一年後の私とママになんて書いたの?」


「なんだったかな?忘れた」




「アリスママ、パパ。
ジュジュかあさん、とうさん。

バースくん、めいちゃん、
チャコティ将軍。

チャコちゃん、ルイくん、りぇっぷさん、
マリア沙羅杏樹可愛い三姉妹さん、
ラルクママさん、ロコさん、
ヴェルママさん、さくらままさん、
Lunaさん...」


「エルちゃん、百太郎さん、
リラちゃん、さだはるパパさん、
マキマキさん、なっつんさん、珀たろーさん
Satominさん、Sayuさん...」


「romioaiさん、マリリンさん、
まりもんさん、グランマさん、きなこさん...。

そしてみんな!メリークリスマス~♪」


「かわいい♪」




「ねえ、パパ...
私はなにがあっても
生きていかなくちゃいけないのかな」


パパの声はひどく遠い場所から
響くようでもあったし、
耳元でささやくようにも
きこえました。

「そうだね。
人は生まれるときも死ぬときも
選ぶことはできない。

ただ生かされて、
この時代にたまたま息をしている。

半世紀をなんとか生き延びたけど、
そんなものじゃないかとぼくは思う」


「最後にアリスママからどうぞ」


「みなさん、ハッピークリスマスー♪」


「パーーン♪」




「イブなのに雨だから誰もいないね...」


「ママ...ジュジュくんは?」


「もう、広島に帰っゃった」

「そう」

元気な頃だったら、
急いでジュジュくんを
追いかけもしたんだけど...

今の私には、
走ることも、足を曲げることさえも、
できませんでした。


「この足が
明日には冷たくなっているのかな。

それはほんとうにこれから
起きることなのかな」

私はママと見つめあいました。


ママは先程からずっと、
私の足を温めてくれています。

「ママといっしょにいられるだけで、
十分満足だな」


「ねえパパ、今年のメッセージは
なんて書いたの?」


「なんだったかな?忘れた」