過去の光 | 続・阿蘇の国のアリス
28日(土)

「酵素、混ぜ混ぜ」


「ハア、ハア、ハア...、
台風が近づいているから、
頭が痛い...ハア、ハア」


「フーー、ようやくできたね」

「コロンちゃん、らんちゃん、
永遠ちゃん、出たよ♪」


その日のママとパパのランチは、
「久木野庵」さんでした。


光り輝くときは、
いつもそうと気づかぬうちに
すぎてしまいます。


ただ普通に
暮らしていただけなのに...


振り返ると
まっすぐに見つめられないほど
まぶしい日々があります。


きっと誰でもそんな宝石のような
時間をもっているのでしょう。


思い出の戸口に立つだけで、
自然に口元に笑みが浮かび...


やわらかに
過去の光に吸い寄せられる。


「アリスが歩けないのなら、
一緒に歩いてあげる」


眠りにはいる直前に思うのは、
明日のことではなく...


すでにすぎてしまった
時間のことです。