今すぐ会いにいきます! | 続・阿蘇の国のアリス
私たちはもう
5年以上にわたり、
阿蘇の山を歩いています。


その間、
実際に事故(遭難)現場や、
事件(自殺)現場に、
遭遇したこともあります。

また、
不思議な体験を
したことも何度かあります。


この日曜日、
また不思議な体験をしました。


それはいつものように、
パパが名づけた
「槍ヶ岳岩」を、
さんにんで目指している
時のことでした。


前方の木の枝に、
なぜか髪どめが
ぶら下がっていました。

気にもとめないで
走っていると、
次に、ブラジャーが
ブラ下がっていました。

さらに走ると…。
今度はパンツが
ぶら下がっていました。


私たちは、
なにがなんだか
さっぱり分からないまま、
恐る恐る山中へと
車を進めてゆきました。

「もしかしたら、
全裸の女性が
どこかにいるのではないか…」


その時です!
大きな影が、
目の前から突然
走り出しました。

「逃げた!」

私たちは必至になって
その影を追跡しました。

「なんだ…!?」


それは、大きな大きな
メスのイノシシでした。

パパは呟きました。

「あのセクシーな下着は、
メスイノシシが
付けていたのかな?」

さんにんは、
声を出して笑いました。


ちょうどその時、
にせモンから電話があり、
そのことを聞かせると、
にせモンは言いました…


「今すぐ、
その下着を
拾いに行きます!
場所を教えてください!
脱ぎたてでしょう?」

さんにんはまた、
大声で笑いました。