辺りは暗くなりかけていました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160223/00/alice-in-aso/c1/f1/j/t02200165_0800060013574529084.jpg?caw=800)
南阿蘇の山中で
不思議な体験をした翌日、
私たちは、
草千里へと向かう途中の
池の窪園地というところで
遊びました。
そう、ネーネさんが
鳥になろうとして
ケガをした場所です。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160223/00/alice-in-aso/b0/95/j/t02200165_0800060013574529082.jpg?caw=800)
しばらく遊んだ後、
私たちは横道にそれて、
「地獄温泉」にゆきました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160223/00/alice-in-aso/86/3e/j/t02200165_0800060013574529085.jpg?caw=800)
2km下ると、
清風荘に到着します。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160223/00/alice-in-aso/73/f4/j/t02200165_0800060013574529400.jpg?caw=800)
温泉からあがって、
ママとパパが
心地良い風にあたっていると、
にせモンから
電話がありました。
パパが電話を受けると、
にせモンは怒っていました。
「何してたんですか!
何回も電話してたんですよ。
早く下着を、
拾いに行かなくちゃ、
誰かに拾われますよ!」
「……」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160223/00/alice-in-aso/4a/56/j/t02200165_0800060013574529396.jpg?caw=800)
つづけざまに、
イケメン店長からも
電話がかかりました。
「あいつは昨日から
ずっと興奮しっぱなしで、
仕事も手につかない…
何とかしてください!」
「……」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160223/00/alice-in-aso/c4/1f/j/t02200165_0800060013574529692.jpg?caw=800)
「わかった…。
場所を教えるから来て」
やがてパパは、
にせモンと、
イケメン店長の訴えに屈し、
下着ののありかを伝えました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160223/00/alice-in-aso/62/e2/j/t02200165_0800060013574529694.jpg?caw=800)
私たちが
先に現場に着くと、
ブラジャーもまた、
心地良い風にゆられていました。
「ヒラ、ヒラ~♪」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160223/00/alice-in-aso/59/91/j/t02200165_0800060013574529695.jpg?caw=800)
待つこと30分…。
にせモンは興奮して
やってきました。
「ハァ、ハァ、
ブ、ブラジャーはどこですか?」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160223/00/alice-in-aso/9b/6f/j/t02200165_0800060013574530176.jpg?caw=800)
「よかった!まだあった」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160223/00/alice-in-aso/5a/3f/j/t02200165_0800060013574530177.jpg?caw=800)
「ブラジャーと一緒の
記念写真を撮ってください」
にせモンはそういうと、
ブラジャーを手に
ポーズをとりました。
きっと、
にせモンにとっては、
大物でも釣りあげた時の
心境なのでしょう。
こうなってくると、
そこにいる全員が
こわれていきました。
「よかったね~!しんごちゃん」
パパもなんだか
いいことをしたみたいで
うれしそうでした。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160223/00/alice-in-aso/28/bb/j/t02200165_0800060013574530175.jpg?caw=800)
にせモンは、
ブラジャーとパンツを
次々に拾うと
大切そうに車に隠しました。
その姿は、
リスが土の中に
クルミを隠すようだったと、
パパは後で回想しています。
にせモン
「他の木を探したら
まだ下着が下っとらんかな?」
イケメン店長
「バカかおまえは!
下着のなる木じゃないっっお」
アリスパパ
「わからんやん。
好意的な女性がおって、
他にも掛けたかもしれんやん
ねぇ、しんごちゃん」
アリスママ
「そんな人おるもんかあーー!」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160223/00/alice-in-aso/3e/0f/j/t02200165_0800060013574530178.jpg?caw=800)
山を下りた後、
みんなで祝賀会をあげました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160223/00/alice-in-aso/ff/26/j/t02200165_0800060013574530517.jpg?caw=800)
「今日はほんとうに
よかった。雨が降る前に、
ブラジャーも拾えたし、パンツも…」
と、パパが話しはじめると、
店にいたお客さんは、
どんどん帰っていきました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160223/00/alice-in-aso/95/da/j/t02200165_0800060013574530518.jpg?caw=800)
にせモンが
ごはん4杯目を
おかわりした時、
ポツリと呟きました。
「ジャスママさんか、
シホさんか、
ジュジュかあさん…。
くれんかな~」
さて、
名前があがった
にせモンのマドンナたち、
どうしましょうか?
じろりんちょ
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151231/20/alice-in-aso/c0/26/j/t02200165_0800060013527850479.jpg?caw=800)